好かれる事が兄弟じゃない ページ24
顔色が良くないのを気にしているようだ。
「……で、意地の悪いこと言ったって、何？」
翔の言葉に雅紀はちょっと困ったような顔をして、口を開く。
「子供がこうしたいとかああしたいとか思っても、親はそれが危険だって思えば反対するじゃん、それは大抵正論だけど、子供はわかっているからこそ辛い時もあるって……俺も小さい時はそう思ってたって……いや、今は全然そんな風に思ってないよ……子供の浅はかな考えの時ね」
雅紀のその言葉を聞いて、翔は智と顔を見合わせて苦笑いを浮べた。
「まあ、そうね……母ちゃんもそうだったと思うけど、俺らも、お前に好かれたくて兄弟やってるわけじゃねえからなあ、大切だから、大事だからこそ、守りたいって……その為なら嫌われても俺は構わないよ」
「ああ、もう……わかったから、ね……皆の事、嫌いになるわけないじゃん、大好きだから！」
「……ハッハッハッ、あたりあまえだ！」
翔はそう大きな声で笑いながら、自分の部屋へと入って行く。
「あれはちょっと傷ついたんじゃないですか？」
「カズ〜、そんな事言うなよ」
意地悪そうに言った和也に、雅紀はそう言うと、和也に凭れかかった。
「ああもう、重い！」
和也はそう言いながら、雅紀の体をギューギューと押している。
その時だ、雅紀の携帯が鳴り響いた。
雅紀は急いで起き上がると、テーブルの上に置いていてた携帯を手に取り、画面を見て微かに眉間にしわを寄せる。
和也も智も、その表情を見なかった事にしようとしているのか、智はキッチンへと行き、和也は微かに顔をそむけた。
「……ルミちゃんが帰ってくる」
雅紀の唇が微かに動き、漏れ出して来た言葉に和也は体を雅紀の方に向け、表情を伺うように雅紀の顔を見つめる。
雅紀は少し困惑してるような表情を浮かべ、携帯を握り締めていた。
「ただいま」
そう言いながら、此処の住人の最後の１人が帰ってくる。
今日はいつもより早い帰宅だ。
リビングに入ってきて、潤は和也の雅紀の雰囲気に、少し違和感を感じながらも、もう一度「ただいま」と言う。
「おかえり」
そう言いながら、スェット姿の翔が出てきて、携帯を握っている雅紀の複雑そうな表情に目が止まっていた。
「おかえり、潤くん」
和也の声に、雅紀も顔を挙げすぐに笑顔になったが、何処か不自然な雰囲気を漂わせる。
キッチンから出てきた智も心配そうに見つめていた。
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革ベルト
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海月(プロフ) - 和春さん、そ言っていただけるとうれしいです。新作が出来たらまたよろしくです (2012年12月23日 23時) (
レス) id: 8fd3529656 (このIDを非表示/違反報告)
海月(プロフ) - ａｏｉさん、最後まで読んでくださってありがとう。また新作でもよろしくです。 (2012年12月23日 23時) (レス) id: 8fd3529656 (このIDを非表示/違反報告)
aoi(プロフ) - 大好きな風山家、終わってしまうのは悲しいですが新作も楽しみにしてますね！ (2012年12月17日 21時) (レス) id: bbbec70c02 (このIDを非表示/違反報告)
海月(プロフ) - ナミさん、ありがとうございます。そう言っていただけると書く意欲がわきますよ。新作が出来たらまたよろしくお願いします (2012年12月17日 15時) (レス) id: 8fd3529656 (このIDを非表示/違反報告)
ナミ(プロフ) - お疲れ様でした！！！素晴らしい小説ありがとうございます！！！大好きです>///<新作も楽しみにします>_<本当にありがとうございました！！！ (2012年12月17日 14時) (レス) id: a2fedde7a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海月
| 作成日時：2012年10月15日 19時
