クリスマスと君【第五人格】

近づく ページ10

あれから一週間が経った。



その間、イソップ君と一緒にごはんを食べたり、食後に会話する機会が増えた気がする。



荘園のサバイバー仲間にはそのことについて言われることも増えた。



エミリーは「恋愛相談ならなんでも聞くわ」なんて言ってたし、



ノートンさんは「二人の馴れ初め気になるなー」って言ってくる。



まだ付き合ってもないのに。



彼は私と噂が立っていることを、そんなに嫌だと思っていないらしい。



それがまた嬉しかった。



一週間、一度もゲームは一緒にならなかったけど、久しぶりに今日一緒になった。



メンバーは私、イソップ君に、心眼のヘレナと機械技師のトレーシーだ。



チェイスは私かなーなんて意気込んでいると、



「頼りにしてます、でも無理しないでね？」と心配そうなヘレナ。



「解読は任せて！自由にチェイスしな！」とえっへんしてるトレイシー。



「ありがとね！！でも任せて！私が5台分チェイスしちゃうから！」



優しい二人に任せてと胸をぽんっと叩いた。



楽しい雰囲気なのに、なぜかイソップ君は浮かない顔だった。




「Aさん・・・少し嫌な予感がします。気をつけて。絶対に無理はしないでください。」



険しい顔をしてこちらを見つめるイソップ君にへらぁ〜とした表情で、



「大丈夫だよ〜心配しすぎだって〜」



といい加減に返す。






この後あんなことが起きるとは思わずに。

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