〜HORIZON〜9th

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(hidakaーside)


留学する。


突然そう言った真司郎に、全員が面食らった。



伊「留学…って、留学！？」


浦「何処に！？」


與「アメリカ。来年から行くつもり」



それはもう決定事項らしく。



詩が恐る恐るといった様子で、口を開く。



「AAAは…？」


與「両立するよ。やから暫くはLAと日本を行き来することになるかなぁ」



もしかしたら自分は暫く休止すると言うかもしれない、と思ったのだろう。



詩は何処か安心したように「そっか」と頰を緩ませた。



西「何の勉強すんの？」


與「エンターテインメント」



少し照れ臭そうに、だけど楽しげに真司郎は話す。



前々から、もっと自分をスキルアップさせたいと考えていた事。



独学で学んだ英語をもっと活かしてみたいと思った事。



そして。



與「AAAに、俺も何か持ち帰れるようになりたいから」



その言葉は、確かに俺達に響いた。





得意なことも、極めたいと思ってることも、バラバラな俺達。



王道で異端で。


ここまで個性豊かなメンバーが揃うのも珍しい。



メンバーが各々の道を歩きながら、それでも俺達はいつだって同じ方向を向いている。



そんな中で、きっと真司郎も。




與「俺はAAAも好きやし、自分の道も大事にしたい。だから両方頑張りたいねん」



自分の道を、新しく開拓しようとしている。



與「ごめんやけどもう決めたから！」


末「謝る必要なくね？」


伊「そうだよ。寧ろ誇って行ってきな！」



秀太と千晃が言えば、直也くんが笑う。



浦「別に止めないし、誰も怒らないよ。応援してる」


宇「待ってるからね」


西「AAAの活動も続けるんだろ？」


「頑張れ、真司郎！」



真司郎はそれらの言葉を、噛み締めるように目を閉じると。





與「…うん」



嬉しそうに口角を上げた。





AAAの最年少。


誰よりも甘えるのが上手で、甘えさせるのが上手な真司郎は、いつだってメンバーをよく見てる。



そんな真司郎が、自分の為に成長しようとしてる。





日「俺も負けてられないな」


「何か言った？だっちゃん」


日「いや。真司郎、向こうで人見知り発動すんなよー」


與「いつの話やねん。もうとっくに克服してるわ」





俺ももっと。


メンバーに、負けないように。



誰よりも誇れる仲間に、ライバルに。

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