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(you-side)
ふと意識がはっきりとしたとき、カーテンから差し込む僅かな光加減から、夜明け頃なのかと思い至って。
「…………！」
隣で眠ってるであろう実彩子や千晃の姿を確認しようとして、そこにいるのが彼女達のどちらでもない事に、息をのむ。
驚くままにもう１つのベッドを確認すれば、そちらは無人で。
「な、」
──何でにっしーがここに…！？
昨夜、ライブが終わってからの記憶が殆どない。
だから、どうして彼と同じ部屋で寝ていたのかも分からなくて。
「……」
──駄目だ、考えが纏まらない
まだ下がったとは言えない熱のせいか、思考も働かない。
取り敢えず、水でも飲もうかとベッドから足を出したその時。
西「どこ行くの？」
少し掠れた声が聴こえた。
「……水、飲もうと」
西「俺が取るから、そこにいて」
言われるがままにベッドに座ったままでいれば、コップに常温の水を入れて持ってきてくれる。
西「おはよ」
「お、はよう」
挨拶を返して、渡されたものを飲んで。
一息ついて、私は気になることを口にした。
「どうして私……にっしーと同じ部屋で、」
西「宇野ちゃんと千晃に変わってもらった」
「そう…なんだ」
聞きたいのは理由の方なんだけど、それ以上は聞ける雰囲気でもなくて。
コップをにっしーに返して、またベッドに入ると。
西「俺も聞いていい？」
「ん？」
今度はにっしーが、私に問いかける。
西「俺の事、好きなの？」
「……え？」
時が、止まったような心地がした。
西「昨日の夜、詩が俺の事が好きだって言ってたんだけど」
「！？」
西「あれって、信じてもいいやつ？」
ベッド横にしゃがみこんで、私の顔を覗き込むにっしーに、ハッと朧気な記憶が浮かぶ。
『……あなたが、すき』
──そうだ、私…
──昨日、夢だと思って本音を……！
意識もハッキリしていなくて、どうせ夢だと思ってた。
だけど、それが実は夢じゃなくて。
現実に、にっしーに思いを告げていたのなら。
西「詩、」
「寝惚けてたの！」
酷い言い訳を、咄嗟に口にする。
だけど、今更本音を言えるわけがない。
「ごめん、気にしないで」
──にっしーに、これ以上迷惑をかけちゃいけない
もしかしたら、他に付き合ってる子がいるかもしれない。
もう、これ以上にっしーの負担にはなりたくなくて。
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海(プロフ) - 海音さん» ありがとうございます！次章もマイペースに更新していきたいと思っておりますので、またよろしくお願い致します！ (2020年2月20日 20時) (
レス) id: 37dc25736a (このIDを非表示/違反報告)
海音(プロフ) - 楽しく読ませて頂いてます！すごく面白いです!!次の章も楽しみです！これからも頑張ってください!! (2020年2月19日 23時) (レス) id: 8f38073b2c (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - ゆうさん» かなり長かったと思うのですが、ありがとうございます！マイペースな展開と更新になりますが、これからも頑張って参りますので、お付き合い頂ければ嬉しいです！ (2019年12月14日 18時) (レス) id: 37dc25736a (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 最初から一気に読んじゃいました！笑 とっても面白かったです！ これからも頑張ってください！ (2019年12月14日 16時) (レス) id: 3d09ff0bd0 (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - ＥＹさん» ありがとうございます！ゆっくりで良いとお気遣いまでして頂き、本当に嬉しいです。マイペースに頑張って参りますので、これからもよろしくお願い致します！ (2019年11月18日 20時) (レス) id: 00727ba42b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海 | 作成日時：2019年11月9日 18時
