小さな君 ページ45
(sueyoshi-side)
世の中には、ある日突然理解し難い出来事が起こるなんて事もある。
末「……直也くん、突っ込んでいい?」
浦「奇遇だね。俺も突っ込みたいことあるよ」
隣の直也くんと一緒に、目の前の光景を眺める。
宇「私の名前は実彩子だよ」
「みー、?」
宇「みー、さー、こっ」
「みー…ちゃー…こ!」
宇「もーっ、可愛いーっ!!」
末浦「「詩ってあんなに小さくなかったよな!?」」
目の前には小さな女の子。
その顔立ちは見慣れたものよりは随分と幼いけど、詩そのもので。
何より、さっき宇野ちゃんが名前を聞いたときに、元気よく詩と名乗っていたので間違いないんだろうけど。
末「突然変異?」
浦「ファンタジーじゃないんだから」
與「じゃああの状況は何なん」
呆然と見つめる先には女子メンバーが盛り上がっている。
伊「私はね、千晃だよ」
「ちゃきっ!」
伊「きゃー!舌ったらずなのが本当に可愛い」
浦「何であの2人はこの状況をすんなり受け入れてんの?」
與「でもホンマに可愛いなぁ。俺も行ってこよ」
末「ちょ、真司郎」
真司郎までそこに加わって、じろーくんなんて呼ばれている。
俺は直也くんと嘆息すると、静かな隣を見た。
末「どう思う?日高」
日「いや、分かんないよね」
AAAの中では多分1番頭の良い日高は、でもさ、と続ける。
日「これくらいの年から育てていけば、リアル光源氏も夢じゃないよね」
末「分かった。お前は詩に絶対に近付くな」
冗談だよ、とケラケラ笑う日高に呆れつつ、俺はまた視線を詩に戻した。
與「詩は何歳なん?」
「えっとねー、んっとねー…にちゃい!」
伊「2歳かー。それにしても元気だねぇ」
「うん。詩、げんきだよ!」
ニコニコと満面の笑みを浮かべている詩は、よくしる大人の詩よりも元気いっぱいで。
あの控えめな笑顔とは違うその笑顔に、まるで別人みたいだと思うと同時に。
相手の目をまっすぐ見つめて話す姿に、やっぱり詩の面影もちゃんと感じられた。
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海(プロフ) - くみさん» ありがとうございます!楽しんで頂けて、とても嬉しいです♪しかもかなり長かった筈なのに一気読みして頂いたとは…!本当にありがとうございます!マイペース更新ですが、これからも精一杯頑張りたいと思いますので、よろしくお願い致しますm(__)m (2019年6月22日 8時) (レス) id: 00727ba42b (このIDを非表示/違反報告)
くみ(プロフ) - ものすごく楽しいです!!昨日から一気に読んでしまいました!これからも楽しみにしてますね! (2019年6月21日 12時) (レス) id: 9ac3551b76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:海 | 作成日時:2019年3月24日 19時