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「俺、誕生!」 30話 ページ45

「なあ侑斗…本当にこれで良かったのか?」


Aがシートに倒れ込んで、ダウンしたデネブが俯く侑斗に心配そうに問いかけた


侑斗が握る真っ黒だったカードには普段ゼロノスが変身するような、緑の線が走ったカードになっていた


「仕方ないだろ。こうする方がいいんだ」


「でも、Aにずっと隠すのも無理があるんじゃ…」


そう言われて心の中で賛同した
Aは見かけによらず、勘が鋭いらしい
実際、良太郎の事を仮面ライダーだと疑っていた様子が見受けられた


「それに、侑斗だって…!」


「"記録点"のカードは強い」


心配そうに見上げるデネブの言葉を遮って、侑斗は声を張り上げて言った


その声にデネブは何かを言いたげだったが、大人しく口を閉じた


侑斗の言い様はデネブに向けたようだったが、自分を納得させるようでもあった


「…俺達は"記録点"を守らなくてはならない」


カードを見て、横たわるAを見た
眠らされたAはすやすやと静かに寝息を立てていた


まだ自分の役目を知らずに、無防備に眠るAの髪を侑斗はさらりと撫でた



役目を果たす、それまでは…


「侑斗…」


「…行くぞ。野上に置いてかれる訳にはいかないからな」


未だ地面に伏すデネブを踏みつけてコックピットに向かう


侑斗がコックピットに向かう途中、デネブがどこからか毛布を取り出してAの肩までかけていた


デネブが先頭車両まで来ると、自動的に食堂車両との連結が切れた


これからの決戦に、Aまでを連れていったら大変なことになるからだ


バイクにまたがるとベルトを取り出して腰に巻き付けた


そして先程作られたカードをしばらく眺め、バックルに刺す


「変身」


その声と同時に侑斗はゼロノスのアルタイムフォームに変身し、更にデネブを呼んでベガフォームになる


「侑斗。」


『なんだ。』


「…今日の夕飯は侑斗の好きな物作るからな!」


『…椎茸入れんなよ。』


そう言って、デネブはバイクのハンドルを捻った
ゼロノスはAのいる食堂車両を置いて、時の中に走っていった


牙王との決着が、つこうとしていた

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フォンフォン(プロフ) - 萌笑さん» そう言ってくださると嬉しいです!ありがとうございます! (2018年9月17日 16時) (レス) id: 0273cd81dc (このIDを非表示/違反報告)
萌笑(プロフ) - この小説めちゃくちゃ大好きです!これからも頑張って下さい! (2018年9月17日 10時) (レス) id: b383e375e0 (このIDを非表示/違反報告)
鮭のマリネ(プロフ) - 廉火@こたぬき志麻リスさん» 貴重な感想をありがとうございます!夢主をいかに割り込ませるかで結構悩んで無理矢理な感じになりましたが、気に入って頂けて安心しました。電王、いいですよね。電王の魅力を無くさないように書いていきますので、これからもこの小説をよろしくお願いします! (2018年9月7日 10時) (レス) id: 0273cd81dc (このIDを非表示/違反報告)
廉火@こたぬき志麻リス(プロフ) - 初コメ失礼します! 最近、電王を見直し始めまして再熱しておりますところ、この物語を見つけました。やっぱり、電王はいいですね(唐突) 文章等も惹き込まれる文章で、何より、夢主ちゃんの存在がいい(真顔) これからも楽しみにしております! (2018年9月6日 23時) (レス) id: 7e3ffaecdb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:フォンフォン | 作成日時:2018年9月1日 11時

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