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「俺、誕生!」 29話 ページ44

「うう…良太郎ぉ…」


牙王に滅多打ちにされる電王に気が気でなくハラハラしながら戦いを見ていたAは不安そうに飛んでいくデンライナーを見ていた


列車の中にいる為、外の会話はまったく聞こえなかったが、これから決着をつけに行くことは雰囲気でわかった


「勝てるのかな…」


「当たり前だ」


ふと呟いた独り言に返事が来てびっくりして振り返ると、少しボロボロになった桜井侑斗と黒いイマジンが扉の前に立っていた


「ゆ、侑斗さん!?何で…」


「俺も、仮面ライダーだからだ」


ぶっきらぼうに吐き捨てる言い方だったけれど、先程まで戦っていたような姿に納得した


いつもと違う雰囲気の侑斗さんに思わず後ずさろうとした時、足にズキリと痛みが走って思わず顔を顰めた


その様子に侑斗さんの眉間のシワが減り、心配そうな顔になった


「おい、怪我して」


「あーー!!駄目だまだ動いちゃ!!」


侑斗が手を差し出そうとした瞬間、侑斗の後ろに控えていた黒いイマジンが固まるAを抱き上げてシートに座らせた


まだ痛むか?動いちゃダメだぞ。ジュースいる?と聞いてくるイマジンに軽く放心状態になっていると、イマジンが視界から消えた


「デネブ!お前は…!!」


「あだだだだ!侑斗…!首…!」


視線を下に向けると、侑斗さんがイマジンにプロレス技をかけていた。シャープシューターっていうやつ。


しばらく侑斗さんの一方的なプロレスでイマジンがついに沈んで静かになった時、侑斗さんが真剣な顔でこちらを見た


その顔に少し緊張して背中に冷や汗が流れた
その時、目の前に真っ黒のカードがかざされた


ビックリして身構えると、侑斗が真剣な顔から、少し悲しそうな、申し訳なさそうな顔をした


「お前を巻き込んで悪かった」


黒いカードを視界を制限されて侑斗さんの表情がよく分からずにただ聞いていた


「こっちが巻き込んで、こういう事をするのも悪いと思っている。けれど」


侑斗さんの言葉を聞いていたら、まるで魔法がかかったように眠くなってきた


だんだんと暗くなる視界の中、私は侑斗さんの言葉にどこか聞き覚えがあって必死に抗っていると、悲しそうな侑斗さんが見えた


「今は、忘れてくれ」


その言葉を最後に、私は意識を閉ざした

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フォンフォン(プロフ) - 萌笑さん» そう言ってくださると嬉しいです!ありがとうございます! (2018年9月17日 16時) (レス) id: 0273cd81dc (このIDを非表示/違反報告)
萌笑(プロフ) - この小説めちゃくちゃ大好きです!これからも頑張って下さい! (2018年9月17日 10時) (レス) id: b383e375e0 (このIDを非表示/違反報告)
鮭のマリネ(プロフ) - 廉火@こたぬき志麻リスさん» 貴重な感想をありがとうございます!夢主をいかに割り込ませるかで結構悩んで無理矢理な感じになりましたが、気に入って頂けて安心しました。電王、いいですよね。電王の魅力を無くさないように書いていきますので、これからもこの小説をよろしくお願いします! (2018年9月7日 10時) (レス) id: 0273cd81dc (このIDを非表示/違反報告)
廉火@こたぬき志麻リス(プロフ) - 初コメ失礼します! 最近、電王を見直し始めまして再熱しておりますところ、この物語を見つけました。やっぱり、電王はいいですね(唐突) 文章等も惹き込まれる文章で、何より、夢主ちゃんの存在がいい(真顔) これからも楽しみにしております! (2018年9月6日 23時) (レス) id: 7e3ffaecdb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:フォンフォン | 作成日時:2018年9月1日 11時

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