検索窓
今日:5 hit、昨日:16 hit、合計:109,238 hit

36 ページ37

(unoーside)


宇「遠くを見てる横顔や ミルクをココアに溶かす仕草」



機嫌よく鼻歌を歌いながら事務所内を歩いていると。



西「ご機嫌だね、宇野ちゃん」


宇「わっ、ビックリした」



後ろから肩を叩かれて、驚いて振り返る。



宇「なんだ、にっしーか」


西「にっしーで悪かったわね」



にっしーが事務所にいる理由は多分一緒だろう。



宇「千晃の呼び出しだよね?」


西「珍しいよな」


宇「ね、何だろ」



昨晩、千晃から連絡があって話したい事があるとの事で。



考えても分からないから、仕方ないのだけれど。



今までも、メンバーが何か決断するときにグループに相談する事はあったから。



ーー詩がコーラスを担当したいって時も話し合ったなぁ…



もう何年も前の事なのに、まるで数日前の事のようにも思い出せるから不思議だ。





西「そういえばさっき歌ってたの、みさちあ?」


宇「そう。ココアっていう曲」


西「ココア…」


宇「……今、詩のこと思い出したでしょ?」


西「何で分かんの!?」


宇「私じゃなくても分かるわ」



ココア、という単語だけであんな蕩けるような表情をするんだから。



詩の好物であることは誰でも知ってるし、にっしーがそういう顔をする時は大抵詩に関する時だ。



ーーまあ、仕事の時は分かんないけど



一見分かりやすいようで、にっしーは結構なポーカーフェイスの持ち主で。



にっしーの恋人に、よく私達女子メンバーの名前がファンの子達の間で挙げられるけど。



それが詩に偏るなんて事はないし、誰も気づかないから凄いと思う。





他の女子メンバーと違う対応をするわけじゃない。



近すぎず、遠すぎず、あくまで仲の良いメンバー。



にっしーも詩も、仕事の間は本当にそうなってしまうから。





ーー私には、無理かもなぁ



たとえ恋人ができたとして、仕事と完全に切り離して考えるのは、私に出来るかどうか分からない。



だからこそ、今は仕事を大切にしたいと思うんだけど。



プライベートも仕事も、それぞれで大切にできる2人を、私は心から尊敬していた。







宇「愛し方を選んだ日 愛はちょっと眩しかった」


西「切なー」


宇「切ないよー」



2人でそう言って、笑い合って。





思えば、この時が。



何でもない幸せが終わる時だったんだと思う。

37→←35



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (74 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
382人がお気に入り
設定タグ:AAA , メン入り , 西島隆弘
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - ももたろうちゃんさん» ありがとうございます!凄く嬉しいです(^^)マイペースですがこれからも頑張ります!これからもよろしくお願い致します。 (2020年3月8日 17時) (レス) id: 37dc25736a (このIDを非表示/違反報告)
ももたろうちゃん - この小説大好きです!更新頑張ってください。応援してます(*^_^*) (2020年3月8日 14時) (レス) id: 37be2dc889 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - Takatakaさん» ありがとうございます!かなり長い話になってしまっているので、そう言ってくださると嬉しいです。完結までもう少しかかりますが、丁寧に書いていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 (2020年3月7日 9時) (レス) id: 37dc25736a (このIDを非表示/違反報告)
Takataka(プロフ) - まだまだ続けくのは嬉しいです、更新楽しみにしてます (2020年3月6日 14時) (レス) id: 46a14b564f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2020年3月5日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。