【進撃の巨人】すべて (ページ9)

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「貴様は何者だ！」

「はっ！シガンシナ区出身アルミン・アルレルトです！！」

アニメで死ぬほど笑った地獄の通過儀礼。
まさか実際にこの目で見られるとは。

サシャのくだりは相変わらず笑ってしまう。
勿論バレないようにだけど、流石に耐えきれない。お腹痛い。

「？…それは…人はなぜ芋を食べるのかという話しょうか？」だっけ。
いやあの度胸すごすぎる。
ほんとお腹いたい。

一人一人通過儀礼されるものだから早朝から昼飯抜きで昼までずっと立ちっぱなしだった。
どこで脱落者が出たんだろう、と漫画を見たとき気になってはいたけれど、ここか。

名前を呼ばれなかったのは
ミカサ、エレン、アニ、ライナー、ベルトルト、ユミル…そして私。

普通の巨人を実際に見てない私だけど、この中に入っても良かったのか不安になる。

巨人化できる組とあのミカサ…この人達と肩並べてる私はなんなんだ。化け物か。

その思考は頭の隅に置いて、サシャは夕方になってもずっと走っている。
ご飯は優しいクリスタが用意してるだろうし、大丈夫か。

食堂で私はみんなに囲まれて、
巨人のことを聴き出されるエレンをミカサと一緒に見ていた。

コニーが普通の巨人の話をエレンに持ちかけたとき、エレンは口を手で押さえてあからさまに顔色が悪くなっていた。

この先の展開を知る私でも心配になるのだから、ミカサはどうしているんだろうと横目でミカサを見る。やっぱりミカサも心配してずっとエレンの方をちらちらと見ている。

「ミカサ、大丈夫？」

「私は大丈夫…でもエレンが…」

うん、うん。
お姉さん分かるよ。

「大丈夫だよ、落ち着いて」

そう呼びかけたがミカサはエレンの様子を見ていられず立ち上がろうとした。そのときエレンは大きな声で啖呵を切った。

「違うぞ…」

「え？」

「巨人なんてな…実際大したことねぇな。オレ達が立体起動装置を使いこなせるようになればあんなの敵じゃない！石拾いや草むしりじゃなくてやっと兵士として訓練できるんだ！さっきは思わず感極まっただけだ！」

「そ、そうか…」

マルコが引き気味なのは笑ってしまう。
それにエレンの言葉は私達からすれば分かりやすい嘘だ。

カルラさんを亡くした時の事思い出して辛いはずなのに…偉いなぁ。