【進撃の巨人】すべて (ページ4)

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「嘘でしょ。いや…え？」

赤茶色の屋根が並ぶ街並みをみたとき、あの城壁をみたとき「進撃みたいだなあ」って思ったけどまさか。

そんなまさか。

でも、間違いない。

二つの紅い薔薇、あれは駐屯兵団の紋章だ。

急いで近くにいたお爺さんに、この場所と今の年を聞いた。

不思議な顔をされたけど、そんなの気にしてる場合じゃない。

返された言葉は
「何言ってるんだ？嬢ちゃん。ここはシガンシナ区じゃよ…845ね、」

そこでお爺さんの言葉は止まった。

凄まじい閃光が走ったからだ。
ゆっくりと瞼を開き、壁の方に視線を向けると、『アレ』がいる。

最悪だ。

「超大型巨人…」
小さな声で呟く。
そして、とんでもない爆音が響いた。
壁の扉部分を蹴破ったのだ。

壁の欠片が四方八方へ飛び散って行くのが見える。

世界がゆっくりと動いていた。
いや、まるで時が止まったように私は感じた。

「う、うわあああ！！」

そんな誰かの叫び声で、世界は動いた。
あちこちで上がる悲鳴。

「…にげなきゃ」

気付けばそう口にしていた。

逃げるってどこに？

分からない。

けど、ここにいたらきっと死んでしまう。