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そう言うエレンは対人格闘のポーズを取っていてまるでミカサが怒ったときみたいな鬼の形相をして居た。
「おーおー、流石Aの騎士様。姫さまのピンチとなると怖いねえ」
そんなエレンを揶揄うようにユミルはけらけらと笑う。
「ユミルは挑発しないの。
エレン落ち着いて。
えっと私はユミルに良い話をして貰っただけだよ、うん」
「はあ？あの体勢で？」
エレンは納得してなさそうだが、なんとか押し切って私は「じゃ、ユミルありがとう！！エレン行くよ！」とユミルに別れを告げてエレンの手を掴んで一緒に走る。
「お、おい！」
「しーっ、教官達に気づかれたらどうするの」
そう言って私は食堂の裏回って地べたに座り込んだ。
私の隣にエレンが座る。
「本当に何もされてねえのか」
「うん。本当に良い話して貰っただけ、なんていうか人生の進み方みたいな？」
「なんだそれ。にしてもAって泣くんだな」
「確かに。
泣いたのなんて久しぶりかも…恥ずかしいから私とエレンの二人の秘密だよ？
あ、ユミルも知ってるから三人の秘密か」
そういうとエレンは困ったように頷いた。
「エレンはこんな遅くにどうしたの？」
「別に…さっきまでアニに対人格闘の練習に付き合って貰ってた」
「そっか、偉いね」
二人の間に沈黙が訪れる。
二人きりの沈黙って気まずいけど、
エレンとの沈黙はなんだか温かくて心地良かった。
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作者名：うみ | 作成日時：2018年8月14日 23時
