【進撃の巨人】すべて (ページ13)

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蛇足第三者side ページ13

翌日、立体機動訓練が行われた。

「まず貴様らの適性を見る！両側の腰にロープを繋いでぶら下がるだけだ！！」

キースの怒声が響きわたる。

「全身のベルトで体のバランスを取れ！これができない奴は囮にも使えない！」

その言葉に訓練兵の顔が引き締まる。

一方、訓練兵の様子を見に来た教官達が今年の訓練兵を見て言葉を並べている。

「これはまだ初歩の初歩。だがこの段階から立体起動の素質は見てとれる。ん……見ろ…あの子達だ」

その先ではミカサとリアがなんなくこなしている。

「まったくブレが無い…髪を結んでいるあの子なんか静止して動いてないではないか。何をどうすればいいのかすべて分かるのだろう…素質とはそういうものだ」

部下の方の教官はなるほど、と頷いている。

コニー、サシャ、ジャンも成功しているのを見て教官は「んん…今期はできる者が多いようだ」と満足げに言っていた。

「あの…彼は…」

指差した方向には、エレンがいた。

「…素質というものだろう人並み以上にできることがあれば…」

少し間をおいて話す。

「人並み以上にできないこともある」

天地がひっくり返る。
まさにそんな感じで、逆さまになるエレン。

エレンの眼に映るのは、心配そうな目で見るミカサとアルミン、そしてA。
馬鹿にしたような目でみる馬面と冷めた目でみるそばかす女。指を指して笑ってくるやつもいる。

エレンは心の中で焦っていた。

それはエレンの絶望している表情からでも読み取れる。