段ボール仇 ページ10
｢じゃあオレ様プロテイン会社の打ち合わせ行ってくるからそいつらよろしくな〜｣
｢あいあいさー｣
ここに住まわせて貰って五日が経った。ポケモン達とは仲良くやれているしキバナさんとも順調な雇用関係を続ける事が出来ている。何も問題無い。
｢ジュラルドン、今日もタマゴ暖めようね｣
｢ ！！！｣
いつもジュラルドンってよく分からない鳴き声上げるね、でも嬉しそうなのは分かるよ。
｢早く孵化してね〜｣
服の中にタマゴを入れてあらゆる所を歩き回る。ジュラルドンは私の後ろを着いて回ってたまに優しい手つきでタマゴを撫でたりする。溜息が出るほど可愛い。
｢どんな子が産まれてくるんだろう｣
日光が当たる部屋の中で胡座をかいて休憩タイム。陽射しが暖かいねと太陽の美点について語り合って(ほぼ一人で喋ってジュラルドンが頷いて)いると外から少年の声が聞こえた。
｢キーバナさーん遊びましょ〜｣
ジュラルドンは知っている子なのか目を見開いて少年の声がした方に駆け寄ると手を上げて窓をバンバン叩き始める。開けて欲しいの？とジェスチャーすると勢いよく頷いた。
｢キバナさんは居ないよ｣
｢げえっ！？誰ですかもしかしてまたキバナさんの新恋人ですか！｣
なんだコイツ、折角窓開けて対応したのに。
｢誰があんな...あんなとか言っちゃダメだ。ん゛っ...恋人じゃないよ、御家人だよ｣
｢は？ご け に ん？｣
知らないのか。最近の子どもは歴史書とか読まないの？二の本っていう国の役職なのに。
｢あー...ここで働いてるの｣
｢ここで働いてる？｣
どうしよう、通報とかされてもめんどくさいなあと思っていたらジュラルドンが窓を突き破って外に出ていった。あ〜もう私知らない絶対怒られるけど私のせいじゃないもん。
｢ジュラルドン！｣
少年の方に寄ってすりすり頬擦りをしている。少年もまた両手を広げてジュラルドンの頬擦り攻撃を笑顔で受け止めた。
タマゴをそっと置いて玄関から庭の方に向かう。どっちかと言うとあの子の方が通報される立場じゃないか、家の敷地内に無言で入ってきてるし。
｢キミ誰？｣
当たり前の事を尋ねると少年はびっくりした顔をして｢ほあ｣と呟いた。
｢ボクの事知らないんですか？｣
｢知らない｣
知る訳ないだろう。今すぐ通報してやろうか。
｢ボクはマサル。ガラルチャンピオンです｣
ふふん、と鼻息を荒げて放った言葉に私は空いた口が塞がらなかった。
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鶴丸 - 早く更新してくださぁぁぁい!!!早く続きが見たいです！ (2021年10月31日 6時) (
レス) @page19 id: c05427c036 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 夢主ちゃん…ポケモン持ってないと一人は危ないぞ…(そこなんだ…) (2020年6月28日 13時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うみ | 作成日時：2020年4月4日 2時
