段ボール参(少し血の表現あり) ページ4
『ママぁ゛！！！いだいよ助けて゛！！！』
これは…夢？泣き叫ぶ私が知らない血塗れの女の人に座って抱かれているのが見える。周りには同じく血塗れになった男の人が倒れている。
『大丈夫よこれからママと良い所へ行くのよ…。あの男は地獄かしらね…ふふ、A段々眠くなって来たね…。ママ先に待ってるね…。』
ママ？
私の頭をひと撫でした女の人の手は力が抜けたように横に倒れてしまった。
『いだい…ひっぐ゛…だれか…たすけて゛…』
目の前にあるのに届かない光、床を這いずり手を伸ばすが掴めない。
｢痛い…やめて…｣
こんな夢、見たくない。早く覚めて欲しい。
『ママ…パパ…だれか…』
お腹に手を置いた夢の中の私がひたすらに誰かが来る事を願い続ける所で目が覚めた。
｢起きたか。｣
全身黒い服の顔が見えない人が私の前で屈んでいる。どうやら座って寝ていたようだ。それより此処は何処なのか。
｢孤児院の人ですかっ、私は戻らないです。｣
孤児院は怖い人が沢山いる。
誰かが｢今日からここが貴方のお家よ｣と言っていたけれど頭がおかしい。
大きな身体をしたおじさんが私の身体を舐め回すように見てくる視線が耐えられなかった。何時かなにかされそうだと思うと反吐が出る。
おばさんが手続きを進めている間に裏の門を通って抜け出し誰にも見つからない所まで走って逃げた。
ここまでなら大丈夫だろう、と気を抜いた瞬間に誰かハンカチで口を押えられた後今に至る。
絶対孤児院には戻らないアピールをした私を見て黒い服の人は鼻で笑った。
｢私はお前の救世主だ。神様とでも呼べ。｣
誘拐したくせに自分を救世主呼ばわりする黒い服の人に腹が立った。
｢何が救世主なんですか。じゃあ私をパパとママの所に戻して！｣
叶えられるはずもない願い。元々私のパパとママなんて居ないから。
｢お前のパパとママはもうこの世には居ない。｣
｢その代わりお前に幸せを与えてやろう。なあに、対価は要らない。お前はかなりの不幸者だったからな…。下界を思う存分楽しんで来なさい。｣
よく分からないけれど何故か私にとって孤児院のおじさんよりこの人は信じることが出来そうだった。
｢…幸せ、くれなかったら針千本ですからね。｣
｢私は神様だぞ。人間1人の幸福を保証出来なくてどうする。｣
差し出した私の小指に神様の小指が絡んだ。
｢…ぅ｣
小指から眩い光が起きて眠気に襲われた私は瞼を閉じた。
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鶴丸 - 早く更新してくださぁぁぁい!!!早く続きが見たいです！ (2021年10月31日 6時) (
レス) @page19 id: c05427c036 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 夢主ちゃん…ポケモン持ってないと一人は危ないぞ…(そこなんだ…) (2020年6月28日 13時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うみ | 作成日時：2020年4月4日 2時
