逃亡47 ページ11
いつの間にかポプラさんが私の前に立っていた。
｢悪くはなかったよ、だけどオーディションは不合格。ああ気にしないでくれあたしの好みの問題さ。｣
それに他に心当たりがあるんでね、と付け足す。
｢じゃあ今年のジムチャレンジでポプラさんと戦えなくなっちゃうんですか！？｣
このジムチャレンジが終わったらもう一回勝負したいのに…残念だ。
脱力しているとポプラさんは｢なぁに、ジムリーダーは引退するだけでまだポケモンバトルはするつもりさ。いつでも来ておくれ｣と私に向かってゆっくり笑った。
｢記念のフェアリーバッジだよ、こっちは参加の記念だ。｣
握手をした後に貰ったのはピンクのユニフォーム。後で着てみようかな可愛いし。服を体に当ててサイズを見ているとポプラさんが急に思いついたように杖をトン、と地面に突く。
｢後もう一つ最後に問題でも出そうか。私の年齢はいくつだと思う？｣
選択肢は88歳か16歳。そんなの決まっている。私は元気よく答えた。
｢16歳！｣
｢あっはっは！正解だよ。あんたいい性根をしてるね、あたしには勿体無いもんだ｣
杖をつく手と反対の手で私の頭を撫でたポプラさんはそのまま踵を返して帰っていく。後ろ姿に何故か胸がザワザワして後を追って隣に並んだ。
｢年寄りを軽んじる世界も良くないけどさ、年寄りがでしゃばっている世界も良くないからねぇ｣
真っ直ぐ前を見つめて呟く姿は本当に16歳の少女に戻った花のような生き生きとした横顔だった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
｢見つけたぞA！｣
｢ダンデお兄ちゃん！！すっごい久しぶり！元気にしてた？｣
リーフ達と談笑していたお兄ちゃんはアラベスクジムから出てきた私を見るなり勢いよく走ってきた。
｢勿論元気だ！開会式ぶりだからな、もうアラベスクジムまで来たと聞いて驚いた｣
豪快に笑うダンデお兄ちゃんの周りにはぞろぞろと沢山の人だかりが出来ている。このままじゃ人に飲まれてしまう…！！
｢おやおや、なんだいこれは｣
ジムの中から出てきたポプラさんが難しい顔をしていた。
｢ポプラさん……｣
困り顔で助けを求めるダンデお兄ちゃんに｢何年チャンピオンやってんだい、もっと自覚を持ちな！｣とガミガミ怒っていた。その気迫にびっくりしたのか人だかりも波が引いたように収まっていく。
｢これぐらいの威厳が無きゃまだチャンピオンとは呼べないよ、若僧。｣
何故かダンデお兄ちゃんには厳しいポプラさんだった。
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桜にゃん♪ - うみさん» おー！更新ガンバです(*^^*) (2020年5月18日 12時) (
レス) id: 1c21c55e5d (このIDを非表示/違反報告)
うみ(プロフ) - ましかくもちさん» 本当にお久しぶりになってしまい申し訳ございません〜！！！コメントありがとうございます！嬉しいお言葉です！(;_;)一生懸命頑張ります！！ (2020年5月14日 21時) (レス) id: 8632b5f5bd (このIDを非表示/違反報告)
ましかくもち - おっ！！久しぶりに更新されてる。この作品の、ギャグの割合が好みなんですよね。更新頑張ってください (2020年5月14日 14時) (レス) id: 708be17c5e (このIDを非表示/違反報告)
うみ(プロフ) - あおあいさん» え゛〜〜〜ありがとうございます〜〜〜！！！（ ; ; ）そう言ってくださると励みになります！！！また全力で頑張って行きます！！ありがとうございます！(´；Д；`) (2020年5月4日 23時) (レス) id: 8632b5f5bd (このIDを非表示/違反報告)
あおあい - とっっっっっっっっっっっっっっってもおもしろいかったです！ 頑張ってください。 (2020年5月4日 19時) (レス) id: 854b6d1b4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うみ | 作成日時：2020年3月31日 12時
