逃亡41 ページ2
｢Aが好きだ。｣
真っ直ぐ私を見て私に好意を伝えるグリーンの手は震えている。頭が揺れてどうしたらいいのか分からない。目から膜が張ったみたいになって、零れないようにぎゅっと力を込めた。
｢……。｣｢……。｣
何も言えない沈黙が恐ろしくて今すぐ逃げ出したくなるのに、足が動かない。
分からないけれど、何か言わなくちゃ。
｢…あの、グリーン…。｣
｢A！！！｣
口を開いた時、前から焦ったような声と地面を蹴る音が聞こえた。
｢レッド！？｣
｢…あーあ。俺タイミング絶対間違ったな、失敗したぜ。｣
レッドが息を切らして隣にやって来た。少し怒ってる？グリーンを睨むように見つめるレッド。
｢……グリーン。｣
｢お前には関係ねえだろ。俺は行動したからな。｣
睨み合っている2人を見てまた地面がユラユラ揺れる。
｢A。｣
名前を呼ばれて頭を上げると私に
｢さっきの言葉、本気だから。先レッドとホテル戻ってるわ。じゃあな｣
と言って、レッドを引っ張って帰って行った。
レッドはまだ少し立ちすくんでいたけどグリーンに引っ張られると大人しく着いて行った。
2人が見えなくなった瞬間力が抜けたようにしゃがんでしまった。吹き抜ける風が私の頭をゆっくり冷静にさせていく。
｢A……。｣
俯いて目に力を込めていると何故かリーフが私の隣にしゃがんで私の背中を撫でていた。
｢リーフ！？なんでここに、｣
｢偶然、にしては虫が良すぎる言い訳だよね。まぁ後で話すからさ。それに目腫れてる、大丈夫なの？｣
なんだろうとおもって下を見ると地面が濡れているのに気付いた。ハッとしてリーフの方を見ると、もう一度優しく背中を撫でてくれた。
｢ダメだなぁ、私…。｣
リーフの顔を見ると緊張が解けたからか、沢山湧いてくる嗚咽と涙に惨めに思う。何で私泣いてるんだろう。泣きたいのは私じゃないじゃないのに。
｢涙、止まった？｣
｢うん。ごめんねリーフ｣
私の涙が止まるまで横でしゃがんで背中を撫でてくれていた。
｢大丈夫。とりあえずホテル戻ろっか。｣
こんな時でも気が利く彼女はホテルに着くまでポケスタグラムの美味しそうな食べ物の写真や、ポケモンがじゃれている動画を延々と一緒に見せてくれる。
｢ホテル、戻ってもAが話したくなかったら言わなくていいからね。｣
｢ううん、リーフには隠し事は無しだから…。｣
そんな会話をポツポツしながら私達はホテルに到着した。
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桜にゃん♪ - うみさん» おー！更新ガンバです(*^^*) (2020年5月18日 12時) (
レス) id: 1c21c55e5d (このIDを非表示/違反報告)
うみ(プロフ) - ましかくもちさん» 本当にお久しぶりになってしまい申し訳ございません〜！！！コメントありがとうございます！嬉しいお言葉です！(;_;)一生懸命頑張ります！！ (2020年5月14日 21時) (レス) id: 8632b5f5bd (このIDを非表示/違反報告)
ましかくもち - おっ！！久しぶりに更新されてる。この作品の、ギャグの割合が好みなんですよね。更新頑張ってください (2020年5月14日 14時) (レス) id: 708be17c5e (このIDを非表示/違反報告)
うみ(プロフ) - あおあいさん» え゛〜〜〜ありがとうございます〜〜〜！！！（ ; ; ）そう言ってくださると励みになります！！！また全力で頑張って行きます！！ありがとうございます！(´；Д；`) (2020年5月4日 23時) (レス) id: 8632b5f5bd (このIDを非表示/違反報告)
あおあい - とっっっっっっっっっっっっっっってもおもしろいかったです！ 頑張ってください。 (2020年5月4日 19時) (レス) id: 854b6d1b4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うみ | 作成日時：2020年3月31日 12時
