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「みつ!」
「宏光!」


楽屋のドアを開けたら、待ち構えていたようなニカと千賀に思いっきり抱きつかれた。



「わ…っ」


自分よりデカイふたりを支えられるわけもなく、よろめくと、後ろにいた たまが支えてくれた。



「おーい、双子! 体調悪い みつに飛びつくって、どーゆう了見?」



―― 体調悪い?


振り返れば、たまに小さくウィンクをされる。

そんな たまには気付かずに、ニカと千賀はコントのようにテンポ良く、たまに噛みついてきた。



「だって、リハ室行ったら みつが具合悪くて別室で休んでるって言うし!」

「心配なのに、宏光のとこには行くなって言うし!」

「たまと横尾さんは行ってよくて、オレたちがダメとか意味わかんねぇし!」

「宮田は大丈夫だからーしか言わないし!」

「心配だったんだよ! オレらはっ!!」


ニカ千は一気にまくし立て、ニカはともかく、いつもは穏やかな千賀までが たまを睨んでる。




たまは、ふぅっと息を吐いた。



「…なるべく みつを静かに休ませたかったとはいえ、ふたりに来るなって言ったのは、やり過ぎだった。ごめん」



そう言うと、たまは頭を下げた。




「え、えぇ? た、たま!? そこまでしなくてもいいよっ!」



千賀が慌てて、たまに近寄り頭を上げさせる。

ニカはそれを見ながら、不貞腐れたように「そんなことされたら、これ以上怒れないじゃん…」とつぶやいた。




たまはそんなニカを伺うように見ていたが、「ニカなら絶対にそう言うと思ったよー」と、にっこりと満面の笑みを浮かべた。


その言葉にニカ千の動きが止まる。





「…たま、ズルイ」


千賀がそう言えば、たまはあっけらかんとした顔をする。



「でも悪かったと思ってるのは本当。嘘は言ってないよ、俺」


そんな たまに呆れたのか、ニカは髪の毛をもしゃもしゃっと搔きむしると、うぅぅーと唸った。



「そういうの全部ひっくるめてズルイって言ってんだよ!」

「えー? なんでよー。素直に謝ってるのに?」

「素直? それって素直かっ!?」





…ふはっ!

たまらず、俺は吹き出してしまった。

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作品ジャンル:タレント
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Kmizusawa5110(プロフ) - お返事ありがとうございます。楽しく読ませて頂きます。 (2017年4月19日 18時) (レス) id: 3f6429dfa1 (このIDを非表示/違反報告)
umeno(プロフ) - Kmizusawa5110さん» Kmizusawa5110さん、コメありがとうございます。私自身、明るい読後感が好きなのでそれぞれが納得出来るように持っていきたいと思っています。パスは外しましたので、お好きな時にお読みください(^ ^) (2017年4月19日 18時) (レス) id: f6011e37f2 (このIDを非表示/違反報告)
Kmizusawa5110(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます。みっくんと玉森くんと藤ヶ谷くんが良い結果になればいいなと思います。パスワード、教えて下さい。続き楽しみにしてます。 (2017年4月19日 18時) (レス) id: 9aec22d661 (このIDを非表示/違反報告)
umeno(プロフ) - yuriさん» yuriさん、いつもコメありがとうございます。メンバーサイドがある程度まで来たので次はやっと…という感じです。もう少し続きますが、また覗きに来てください(^ ^) (2017年4月18日 21時) (レス) id: f6011e37f2 (このIDを非表示/違反報告)
yuri(プロフ) - umenoさん、続けて更新嬉しいです。みんなの優しい気持ちでみっくんが楽になれますように。 (2017年4月18日 20時) (レス) id: c775aeb07a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:umeno | 作成日時:2016年9月25日 4時

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