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「…あのさっ！ おれ…、俺さ、藤ヶ谷のそばに…っ」
「…ストップ」
顔を上げ、必死な表情で吐露を続けようとした北山を手を広げて遮る。驚いたんだろう、北山の目が見開かれて真っ直ぐ視線がぶつかった。
北山の口元へかざした手のひらに、微かに当たる唇が徐々に閉じていく感触が伝わってくる。
「……ぁ、ごめっ…」
それと共に俺を見つめる瞳がゆらり、揺れた気がした。かざしていた手を下ろすと、伏せられた目に前髪がハラリとかぶさって確認することはできない。
「……おれ、もどる」
ぼそっとした声が聞こえ、床に置かれた企画書を掴んで北山は勢いよく立ち上がった。
毛布がバサリと足元へ落ちる。
それには構わず、北山は顔を背けたまま出ていこうとする。
その手を捕まえた。
「待ってよ」
「ぇ、わっ……」
ぼすんっ
柔らかく響く音とともに北山の身体がベッドに沈み込む。
仰向けに倒れた北山を覗き込むとパチパチとまるい目を瞬かせている。
「嫌かもって何」
驚かせてごめんと思いつつ、でも俺もビックリなんだけど。
「？」
「俺、嫌だなんて思ったことないんだけど」
さっきまで散々人のこと振り回してたくせに、なんでそんな急に引くんだよ。例え俺が嫌だと思ってたとしても、なんだってそんな物分かりがいいの。
「馬鹿じゃないの？ 北山」
……ほんと、ばか。
まだひっくり返っている北山の身体を起こして俺の方へと向かせると膝の上に座らせた。
「ご、ごめ…」
「うそ、ごめん。謝んないで」
馬鹿なのは俺だから。
抱きしめた身体は北山が言った通りほかほかと温かくて、同じボディソープを使ってるはずなのに、少しだけ甘く香って、心地良い。
北山が落とした毛布を
「ふじがや…？」
俺の脚にまたがるように座る北山の脚を付け根から足先へと辿ると、つま先だけが毛布から出ていて冷えかけていた。
ほら、やっぱり冷え始めてるじゃん。
だから北山の “大丈夫” ほど怪しいものはないんだよ。
くるっと毛布でつま先を包み込むと、両脚を閉じさせるようにつま先ごと北山の身体を引き寄せた。
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かおり(プロフ) - いじらしいKさん可愛すぎます！！！それを愛でてるFさんも最高です！！ (11月5日 11時) (
レス) @page28 id: fcc852425b (このIDを非表示/違反報告)
umeno(プロフ) - 充瑠さん» 充瑠さん、コメありがとうございます。長いことお待たせいたしました。移行先でもカメスピードですが、お付き合い頂けると嬉しいです♪ お互い大事すぎて不器用になるふたりを見守ってください(^ ^) (2019年4月29日 13時) (レス) id: 2349843d27 (このIDを非表示/違反報告)
umeno(プロフ) - yikumiさん» yikumiさん、いつもコメありがとうございます。やっぱり長くなって移行になってしまいました汗 まだしばらく自信が持てないKさんが続きますが、きっとFさんが包み込んでくれるはず…！移行先でもお付き合いお願いいたします(^ ^) (2019年4月29日 13時) (レス) id: 2349843d27 (このIDを非表示/違反報告)
umeno(プロフ) - けっピーさん» けっピーさん、コメありがとうございます。こっそり戻ってきました(^_^;)相変わらずのろのろ更新ですが、気が向いたら遊びに来てください。いじらしいKさんも可愛いですが、早く幸せそうなKさんに辿り着きたいです！ (2019年4月29日 13時) (レス) id: 2349843d27 (このIDを非表示/違反報告)
充瑠(プロフ) - こんばんは。この作品が大好きで、続きを待っていました。めちゃくちゃ嬉しいです！切なくもいじらしい２人に悶絶しています。この先も楽しみにしています！！！ (2019年4月6日 1時) (レス) id: 5cca4c3768 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：umeno
| 作成日時：2017年12月18日 19時
