カクテル 19 ページ19
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｢…浮所も、家に入れたの？｣
｢う、…｣
那須くんは捨てられた子犬のような目で私を見る。
いれた、…けど。
好きな人しか入れないよって言ったあとにこの流れは最悪だ。台詞だけみたら尻軽じゃんか。
｢…否定しないって事は、浮所ともこういう事したんだ。Aちゃんは誰でも受け入れるの？｣
｢誰でもってわけじゃ、それに…｣
飛貴とは一切ない。昨日のは遊びだし、飛貴だって本気で私に擦り寄ってきてるんじゃないと思う。
否定しようとしたとき、那須くんは難色を示しながら口を開く。
｢この指輪、最近買ったって騒いでたやつだよね？…気持ち悪くないの、色んな人と関係持って｣
＿＿ね、那須くん。気持ち悪いって、なに？
知り合ったばかりのアナタに言われることなのかな。
寂しいからって理由じゃ、きっとわかって貰えないんだろうね、頭硬そうだもん。
怒りやら悲しみが混ざって、感情がぐちゃぐちゃになる。
｢俺と浮所は友達だよ？Aちゃんは気にしないかもしれないけど、…｣
｢、なんで那須くんにそんなに言われなきゃいけないの？｣
…彼氏でもないくせに、
ぱしん、と乾いた音と共に目頭が熱くなる。
驚いたように頬に手を当てる那須くんに上着やら鞄やらを無理やり持たせ、服で涙を拭う。
彼を部屋から出して鍵をしめようとすると、足が差し込まれまたこじ開けられた。
｢帰ってよ、｣
｢…ごめん、確かに俺には関係なかったね｣
｢…私なんて相手にしてないで、寄ってくる女の子達相手しとけばいいじゃん｣
…そんなこと、思ってないけどね。心の中とは裏腹出てくる言葉は正反対のものばかり。
面倒臭い女でごめんね、那須くん。最後まで私を気にする彼の背中を押して 今度こそ鍵を閉めた。
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Mappy(プロフ) - 最後の場面とっても素敵ですね！ 思わず二度読んでしまいました (2020年3月21日 23時) (
レス) id: dbbbb4e0c8 (このIDを非表示/違反報告)
pii27(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます！飛貴くんとくっついて欲しいような気もしちゃいます笑！ (2019年10月9日 13時) (レス) id: 55d6c8d2d6 (このIDを非表示/違反報告)
まお - 続きが楽しみです！ (2019年9月23日 9時) (レス) id: 4581f1bec1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蕎麦リアン
| 作成日時：2019年9月21日 20時
