カクテル 15 ページ15
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髪を整えてバイト先を出ると、
那須くんが壁にもたれて待っていた。
…いつ見てもかっこいいなあ、
「…那須くん?」
「あ…Aちゃん。ごめんね、栗原さんに勝手にバイト先聞いちゃった、」
「ううん、大丈夫。それよりどうしたの?」
どうしたの、なんて聞くけれど。
きっとご飯のお誘いだよね?
にやけそうになる頬にぐっと力を入れて那須くんの返答を待つ。
「…その、ダメだったら全然いいんだけど。これからご飯でもどうかなー…って」
「うん、いいよ!那須くん、全然連絡くれないから私に興味なくなったのかなあって思ってたの」
「い、いや!その、…むしろその逆。緊張しちゃって、」
…きんちょう?私相手に?
私と目を合わせないように地面のアスファルトを見つめる那須くんは、うん、と呟いた。
「…ふふ、那須くんって意外とうぶ?」
「笑わないでよ〜…、この前会った時言ったでしょ、こういうのは慣れてないって」
「あれ本当だったの?」
「今まで勉強ばっかで好きな子なんて出来なかったし…、て、あ!!そうじゃなくて!」
ばっちり聞き取ってしまった耳。
好きな子、…なんて言われたのいつぶりだろう。
「…忘れて、ほしいです」
「え〜…やだ。私嬉しいことは忘れないの」
1週間振りの那須くんは、ずうっと顔を赤くしていた。
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Mappy(プロフ) - 最後の場面とっても素敵ですね! 思わず二度読んでしまいました (2020年3月21日 23時) (レス) id: dbbbb4e0c8 (このIDを非表示/違反報告)
pii27(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます!飛貴くんとくっついて欲しいような気もしちゃいます笑! (2019年10月9日 13時) (レス) id: 55d6c8d2d6 (このIDを非表示/違反報告)
まお - 続きが楽しみです! (2019年9月23日 9時) (レス) id: 4581f1bec1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蕎麦リアン | 作成日時:2019年9月21日 20時