お願い 26 ページ26
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「A、優斗に猛アタックされてるんだって?」
「猛アタックって…そんなんじゃないよ」
「はい残念本人から聞きました〜」
にやにやと、緩む頬を隠そうとしないお兄ちゃん。
本人から聞いたって、優斗先輩 お兄ちゃんに私の話してるの…?
気恥ずかしさを紛らわせるように、烏龍茶を喉に流した。
「もうアイツの事なんて忘れてさ、優斗と付き合ってもいいんじゃないの?」
「…うん、そのつもり」
「Aが幸せにならないと兄ちゃんも姉ちゃんも悲しいからね、まあ頑張りなよ」
とんとん、と規則正しいリズムで私の背中を叩く。こんなにも優しいお兄ちゃん、中々いないと思う。私、幸せ者だ。
雰囲気に負けて涙が出そうになった時、優斗先輩がトイレから帰ってきた。
顔色、すっごい悪いけど…
「… Aちゃんごめんね。ご飯中に」
「いえ、…帰りましょうか?気分も悪そうですし」
「Aに送ってもらいなよ、会計は俺がしといてあげるから」
水をコップ1杯飲み干した優斗先輩は、弱々しく頷いた。
私は家も知ってるし、それがいいよね。それにこんな状態で放っておけないし…。
覚束無い足元の優斗先輩の手を引っ張って、店を出た。
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蕎麦リアン(プロフ) - 六ノ神さん» ありがとうございます〜…!嬉しいです(; ;) 次もきゅんきゅんをお届けできるように頑張ります〜! (2019年6月21日 22時) (レス) id: ef034c0120 (このIDを非表示/違反報告)
六ノ神(プロフ) - 小説お疲れ様でした!めちゃめちゃキュンキュンして、面白かったです!他の小説もちょくちょく読ませていただいてます!これからも頑張ってください! (2019年6月21日 19時) (レス) id: b1e03a8962 (このIDを非表示/違反報告)
蕎麦リアン(プロフ) - きょんさん» ありがとうございます〜〜!不憫さを感じ取ってもらえてよかったです(笑) (2019年6月12日 1時) (レス) id: ef034c0120 (このIDを非表示/違反報告)
きょん(プロフ) - 主人公に苦戦してる優斗くんがホントの優斗くんみたいで大好きです!不憫優斗くんサイコ〜! (2019年6月11日 16時) (レス) id: 3f81005494 (このIDを非表示/違反報告)
蕎麦リアン(プロフ) - *AYA*さん» ありがとうございます〜!これからもドキドキしてもらえるように頑張ります、ぜひ最後までお見守りください(笑) (2019年6月2日 2時) (レス) id: ef034c0120 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蕎麦リアン | 作成日時:2019年5月9日 21時