もっと優しくしてください江口さん！2

88 ページ41

江口side








Aちゃんから終わったと連絡が来てそれに返信した後これから一緒にご飯を食べる事を想像して年甲斐もなくワクワクしていた





「江口さん！」





名前を呼ばれて振り向くと女性が立っていた
ああ…確かここのスタッフさんだったような…






江口「お疲れ様です。何か…？」


女性「あの、良かったらこれからご飯でもどうですか？」







顔を赤らめてそんな事を言ってくる女性を見てそういう事かと理解した







江口「…すみません。これから大事な用があるので」


女性「じゃ、じゃあ連絡先頂けませんか？」


江口「職業柄そういうのはちょっと」








これからAちゃんが来るんだ。早く終わらせたい


何とかして諦めて帰ってもらおうと考えていると目の前の女性がキスをしようと前のめりになったのを見てすかさず手のひらで止めた







江口「…悪いけどそういうのは好きな人と以外したくないから」







悔しそうに眉を寄せている彼女の後ろに立ち尽くすAちゃんの姿が見えた


俺と目が合うと逸らされその場を去っていってしまった






江口「っAちゃん！」





もしかして…キスしてると思われた？
あー、くそ…っ







すぐにAちゃんの後を追おうとするとさっきの女性に腕を掴まれた







江口「離してくれない？」


女性「私…っずっと江口さんの事が好きで…！」


江口「ごめん、俺好きな子いるから」








そう伝えると掴んでいた手から力が抜けたのがわかり急いでAちゃんが走っていった方へ向かった









.

89→←87

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す