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100話 ↑ ページ5

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合歓「お兄ちゃんどうしよ」

左馬刻「ん?」

合歓「またAちゃん寝ちゃった」

左馬刻「いつものことだろ」



遠出をすると帰りの電車やバスでAは決まって寝てしまう。だから背負って帰るまでがセットだ。
その分合歓には少し荷物を持ってもらうことになって申し訳なさもあるけど、本人は全く気にしていないどころかむしろたくさん持とうとしてくれるからありがたい。



合歓「ねえねえお兄ちゃん」

左馬刻「どした?」

合歓「・・・大変じゃない?」

左馬刻「・・・お前は優しいな。でも、何も気にすんな。全部俺が好きでやってんだ」



合歓は俺より六つも下なのに大人なやつだな。
何かと大変なご時世だからこそ、二人にはとにかく元気に育ってほしいというのが俺の本音だ。
そのためなら少しぐらい苦労したって痛くも痒くもない。



合歓「そっか。じゃあ私ももっと色々できるようになったらたくさんお手伝いする!」

左馬刻「おぉ、そんときは頼むわ」

合歓「よーし!早く大きくならないと!」



うさぎみたいにぴょんぴょんと跳ねてて可愛い。
家はもう目と鼻の先。帰ったら二人を風呂に入れて、晩飯の用意して、洗濯も回しとくか。



左馬刻「おいA。もう着くから起きろ」

「・・・」

合歓「お風呂一緒に入ろーね!」

「うん」



やはり寝起きは合歓の声にしか反応しない。
合歓と違って太々しいけど、これも可愛いかと思ってしまう俺は親バカならぬ兄バカなのかもしれない。



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作者名:梅昆布茶 | 作成日時:2023年11月22日 13時

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