検索窓
今日:4 hit、昨日:17 hit、合計:32,199 hit

26話 ページ27

.



「これ・・・なんですが」

店員「う〜んと?」

伊坂「ここの割引券だって人から頂いたものでして」



どうしたものか。みなとみらいのクレープ屋なんてここぐらいしか思いつかなかったのだが、
少し見ないうちに新しい店でもできてしまったのだろうか。



店員「・・・あ!!え!?」

「も、もしかして別の店のやつでしたか?」

店員「いや、これウチのやつだよ!え、でもなんでこんな古いの持ってるの!?」

伊坂「古い?」

店員「うん、これー確か・・・四、五年前ぐらいに配らなくなったやつなんだよ」

「うそん。それじゃあ、使えないんですか?」

店員「まさか!むしろカモンカモンだよ!」

伊坂「良かった・・・」



ほんとになんちゅうもんを渡されてしまったんだ。
まさか、もう古くて使えるかわかんないからよこしてきたんじゃないだろうな、あの人。



店員「いやーそれにしても、まだこんなん持ってる人がいるなんて嬉しいねえ」

「アハハ、照れますなあ」

伊坂「別にあんたのではないけどね」

店員「でもAちゃんもだいぶ長いこときてくれてるだろう?あの兄ちゃんは元気してるかい?」

「あーあの人ならどっかでふら〜っと生きてますよ」

店員「連絡とかは?」

「特にないですね。お互いに干渉し合わないのがモットーなんで」

店員「そっかー」



クレープを食べながら顔馴染みの店員さんと少しおしゃべりをして店を離れた。

いつもなら悩みまくって決めていたトッピングを、私があっという間に注文する姿を見て、
「こいつ仕事中にこれ考えていたな」と速攻で伊坂の姐さんにバレたことは言うまでも無い。



.

27話 ↑→←25話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (11 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
54人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:梅昆布茶 | 作成日時:2023年4月29日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。