18話 ページ19
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「ねえねえ、姐さん」
伊坂「今度は何」
「私、これ終わったらみなとみらいで屋台のクレープ食べたいです」
伊坂「あんた・・・まさかそのためにソフトクリーム食べなかったんじゃないでしょうね」
「あ、バレました?」
伊坂「どおりで。おかしいと思ったのよ」
「さすがに二つはきついかなって」
伊坂「あなたのお腹が?」
「姐さんの財布がです」
伊坂「それぐらい払えますぅー」
そろそろ着く頃だろうか。もうだいぶ乗ってる気がする、
「もう着く?」
伊坂「そうね。あと10分ぐらいじゃない?」
「ちょっと緊張してきましたね」
伊坂「あら、そう?」
「だって、ヤーさんの事務所ですよ。怖すぎでしょ」
伊坂「カタギには手を出せないはずだから、心を殺して行きましょ」
「うっす」
ほっぺを叩いて気合いを入れ直す。大丈夫、当てにならないけど一応現職の警官もいるんだから。
ふと携帯を見ると、知らない番号からメッセージが一件来ている。『飴村乱数でっす!よろしくね〜!』だそうだ。まさか当日に連絡してくれるとは。
中学生になってから電話帳には伊坂の姐さんと入間さんとその他関係者の番号しかなかったから、お友達が増えたみたいでちょっぴり嬉しい。
「こちらこそ、よろしくお願いしますっと」
伊坂「誰かから連絡でも来たの?」
「はい!飴村さんからです!案外、律儀な方ですね」
伊坂「人は見かけによらないってことね」
「ええ、本当に」
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作者名:梅昆布茶 | 作成日時:2023年4月29日 16時