カウンセリング ページ5
美和「櫻井さん」
少しの沈黙の後、空気を変えるように美和ねぇが櫻井さんの名を呼んだ
呼ばれた櫻井さんはビクリと身体を震わせ、
そこで初めて自分が知らない人物が白衣を着て立っていることに気づいたようで
怯えた目で彼女を見つめた
美和「初めまして、貴方の担当になった心理カウンセラーの渡辺美和です」
翔「心理…カウンセラー？」
美和「はい」
翔「俺、元気ですよ？何なら、今から家に帰れますよ」
美和「櫻井さん」
翔「ね？だから、俺には必要ないですよ」
美和「櫻井さん、私が今から言う話を」
翔「だから！俺は大丈夫なんですって！
だから…早く家に帰らせてください」
そう言うとお願いしますお願いしますと泣きながら言って何度も頭を下げる彼
その姿に私まで気持ちがグシャグシャになって泣きそうになった
美和「櫻井さん、確かに櫻井さんは身体は元気かもしれません。
でも、心はどうですか？
私には、人差し指でちょんと触るだけで崩れそうなところまできているように見えますけど…」
翔「それは…」
美和「風邪を引いたら、だいたいの人がそれぞれにあった薬を飲みますよね？
それと同じです
櫻井さんの心は、今インフルエンザ…いや、それよりも酷いかもしれません
カウンセリングは、そんな心の薬みたいなものです
最初は世間話でもいいんで、ちょっと私と話してみませんか？」
彼女がそう言うと、櫻井さんは私や他の住人である4人を不安そうな目で見つめてきた
A「美和ねぇ、それって私達も聞いちゃダメかな？」
美和「なるべくなら、私と彼だけがいいかな…
第三者が入ることで、その反応を気にしながらのカウンセリングは意味ないし…」
…そうだよね
美和「ただ、」
A「え？」
美和「櫻井さんが誰かに一緒にいて欲しいと望んでいて
かつ付き添いの人がどんな話を聞いても反応せず、櫻井さんが万が一言葉に詰まっても無理して喋らそうとせず、私に任せてくれることを約束してくれるなら大丈夫」
その言葉に、私も含めて皆戸惑いながら頷いた
美和「櫻井さんは、どうします？」
翔「お、俺は」
櫻井さんはそう言うと、震えた指で“ある人”を指差した
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うめパンダ(プロフ) - ゆーかさん» ありがとうございます(*^ー^)ノ♪不定期更新になってしまいますが、応援よろしくお願いします！ (2021年8月5日 8時) (
レス) id: a1376d4518 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーか(プロフ) - 初見です！今日この小説を見つけて一気にここまで読んでしまいました笑この先が凄く気になります！これからも頑張って下さい！！ (2021年8月4日 17時) (レス) id: 8f1f91b32d (このIDを非表示/違反報告)
うめパンダ(プロフ) - 名無し56631号さん» ありがとうございます(*￣∇￣*)そう言っていただけると嬉しいです！ (2021年7月27日 18時) (レス) id: a1376d4518 (このIDを非表示/違反報告)
名無し56631号(プロフ) - 最近読み始めました！！とても面白いです…更新楽しみにしています (2021年7月27日 9時) (レス) id: 2035d75108 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うめパンダ | 作成日時：2021年7月12日 23時
