男装少女、裏切りにあう

冨岡の決断 ページ23

冨岡side


俺は、前々から琴弥は本当に櫻子に手を


あげたのかと疑問に思っていた。しかし、


その疑問はすぐ飛んでいった。


あの時、廃墟で見た琴弥はとても、


陰湿ないじめをするようには見えなかった。


自分の方が重傷であるにもかかわらず、


俺の治療を優先してくれた。俺が自分の傷を


治療するように言ってもあいつは、


『お前の傷の方が重傷だ！いいから

じっとしてろ！』


と、頑なに拒んだ。その時、俺の疑いは


確信に変わった。櫻子を虐めたというのは、


嘘だ。こいつは、そんな奴ではない！


と気付いた。なので、お館様に問われた事の


答えはもう、決まっていた。誰に何と


言われようが、俺は琴弥を信じる。


義勇「上弦の零を倒したのは、

紛れもなく琴弥です。」

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