君に夢中さ２ (ページ14)

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「私も松倉さんのことが好きです。」

信じられなかった。

信じられなかったけど、まっすぐな彼女の目はとても嘘をついているようには見えなかった。

Aのそばに行こうと勢いよくブランコから立ち上がろうとした瞬間。

この空気にそぐわないくらいそれはもう思いっきりコケた。

かっこ悪い。

ほんとにかっこ悪いけど。

大笑いして涙を拭いながら大丈夫ですか、って俺に手を差し出してくれたAを見て。

ああ。かっこ悪くてもいいや、って思った。

久しぶりに俺に向けられたAの笑顔を見たら、なんかもう今までの全部どうでもよくて。

幸せと不安が入り混じったような複雑な感情。

彼女の手を逆に引っ張ると、驚いて目を丸くする。

地面に尻餅をついた俺に乗っかるような体制のAの顔は瞬時に赤く染まる。

その顔で何となく答えはわかったような気もするけど。

やっぱり信じられないから、もっかい聞かせてよ。

「俺のこと、ほんとに好きなの？」

暗闇でもわかるくらい真っ赤なAの顔。

この顔を独占したいと思ったのはいつからだったのかな。

「…好きです。私も松倉さんに夢中です。」

その言葉を聞くや否や、Aを思いっきり抱き締める。

ぐえ、て苦しむ声は可愛いとは程遠いはずなのに愛しくてしょうがなくて。

ねえA。

「俺の方がずっと前からAに夢中だよ。」

お久しぶりです。

お話が前後してしまいましたが、本編の松倉くんsideを上げ忘れてたので、今更上げさせてもらいます。

この後どうしようか悩んで更新をやめていたら、コメントを頂いていて本当に嬉しかったです。

この話もちゃんと完結させるつもりだし、次は宮近さんメインで新しい話も書こうと思っているので、ぜひ気が向いたら読んでください。

拙い文章でしたがこんなに多くの人が読んでくれて本当に感謝です。