2人の私の２つの恋

story 1 (byくっきぃ) ページ5

ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ…ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ…と，ザ・女子高生の部屋というような部屋に無機質な機械音が響き渡る。

『ん”ん‥……あぁ〜もう！うるっさいな…』

ﾊﾞｷｯと音を立てて見事に二つに割れる目覚まし時計。

彼女はそれを一瞥するも、慣れているかの様にそれをゴミ袋に詰める。

『うわっ無残…ってかヤバ！今日学校じゃん！新学期…！

…今日月亜が出てきたらヤバいじゃん…せめて自己紹介の時までは持ち堪えてっ…』

昨日あんなにウキウキしながら体に当てていた制服を探そうと見回す。

それはすぐに見つかった。全身鏡にかけられてたもんね…

制服を着込みながら下の階に向かって叫ぶ。

『おかぁさぁぁぁぁぁん！お弁当！！持ってきてぇぇぇ！！』

渡されたお弁当を腕に引っ掛け、パンを加えながら走る…ってこれ王道少女漫画とそっくりじゃん！！！

で〜…そこの曲がり角でイケメンとぶつかるんでしょ…わかって…

ﾄﾞｼﾝ。何かとぶつかる…

(…わぁお…)

そこで転んだ人に声をかける。

『だっ…大丈夫でs…！？』

私は驚いた。

だって、そこに居たのはイケメン…

でもなんでもなく、小学校からの親友、だが中学でクラスが分かれてしまっていた、赤井音々だったのだ…

ーーしかも、私が食べてたトーストの目玉焼きが頭にヒットしている、ね…

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