銀魂 *ウォーアイニー*

加速シタッテ4 ページ25

あ)沖田くんが謝ることなんて、なにもないよ.

沖)！？

あ)…なんでそんなにビックリ…してるの…？


信じられないとでも言いたいような顔をしてる.




…格好いい…



…こんな時でも思うなんてね…



あ)…私は…




…いざ話そうとすると、うまく言葉が、でてこない.


あ)…


呼吸が、乱れてくる.
下唇を、少し噛んだ.



なんでこんなにも、私は弱虫なんだろう.

君に伝えたいこと…謝罪すらも、言葉に出せない.




あ)…ごめ…




…結局は、これしか言えないんだ.


君も、きっと呆れてる.



沖)…A.

名前を呼ばれて顔を上げた.



沖)…これ…


あ)…うそ…


総悟が手に持っていたもの、

それは私の生徒手帳だった.


あ)…どこ…で！？


沖)…通学路で、拾いやした.


あ)…ありがとう！！！



思わず総悟に思いっきり笑顔を向けてしまった.


あ)…良かった…

沖)…それ失くしてたんだろィ. んで渡そうとしたらいねェし.


あ)…あ…ごめ…

沖)…もう謝んじゃねェ…さっきみたいに笑ってろ.


あ)…いいの？



沖)…悪かった.


なんで総悟が謝ってるのかは分からないけど、


あ)本当にありがとう…これで学校にまだ通えるや…


沖)…ん…
あ)…あ…


総悟が生徒手帳を差し出してきたから、受けと…


あ)っ！！
沖)っ！


…手が…触れた.



慌てて手を引っ込めたもんだから、生徒手帳は芝の上に落っこちた.


あ)ごっごめんなさ！


総悟の顔を見ると、





あぁ…なんでそんなに格好いいの？




口元を緩めて笑うのはズルい.



そんな優しい顔で見ないで？






あ)…ズルいでしょ…




拾い上げる時に、呟いた.




総悟と久しぶりに会話を交した.


それは、やっぱりすごく、嬉しかった.



でも、所詮私は、元カノ.






＿＿＿＿＿加速シタッテ





？)あれ？総悟〜！！！




声がした方を向くと、




そこには聖ちゃんが


川の橋の上から、私たちを見ていた.

浮世ナンテ、嗚呼 儚シ→←加速シタッテ3

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す