【ab】りんご系少女は今日も髪を揺らす《 完結 》

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Aちゃんの部屋は和風を基調していなくて
可愛らしい女の子らしい部屋だった









ゲームしようと2人で棚を漁っていると
ロックのCDも出てきた
こんな可愛らしい顔をしているのに意外

隣で真剣に悩んでいるからそんなこと言わずに
2人でゲームをして騒いで
本当に馬鹿みたいに楽しんでいると


お母さんが俺に苦めのコーヒーと
Aちゃんに紅茶

それからさっき手土産に持ってきたケーキと
虎屋の最中それから軽い食事を用意してくれた

甘いものだけだと飽きるだろうからって
サンドイッチまで用意してくれるなんて
だいぶ気が利く素敵な母親







｢有難うございます
すみません色々手間掛けてもらって｣







会釈をすると合わせて会釈をしてくれた
やっぱり奥ゆかしい感じとか
色白すぎる肌とか綺麗な目とか似てるよなあ

しばらくまたゲームをしていると
廊下からバタバタと足音が聞こえてきた









｢A！玄関に男物の靴あったけど！
はすおか？！はすおだろ？！はす……え？｣









いきなりAちゃんの部屋の
ドアが開いたと思ったら男の人が立っていた

風格があって難いの良い見たことある人
確かこの地区の警察署の署長だった気がする

講演会で森戸って言ってたけど
まさか繋がってたなんて思わないじゃん？









｢ちょっとパパ！勝手に入ってこないでよ！
ちょっとママ！なんでパパいるの？！｣

｢分かんなーい！ごめんねー！｣

｢で、え、コイツ誰……？｣

｢あ、虻川と申します
Aさんとお付き合いさせて頂いてます｣









そうお辞儀をして挨拶をすると
いきなり腕を掴まれて
ズンズンと廊下を進んで行かされた

謎の緊張感が俺を襲う
お父さんに何を言われるんだろう

恐怖感も混じり始めて
本当にさっき飲んだコーヒーが出てしまいそう









今世紀、1番死にそうな瞬間を
今このときに迎えた気がする

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