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「兄さんとAと誓ったんだ...
もう誰も、絶対死なせないって」
「...ふぅ...そうだな
生き残りゃ勝ちだって
キンブリーも言ってたっけ...
おかげで、いいもん持っていたことを
思い出したぜ」
ハインケルはポケットの中をゴソゴソして
何かを取り出した
手を平げると、そこには
「!!
どうしてハインケルさんが、これを...?」
「北の炭鉱で
キンブリーに見捨てられたときに拾った...」
「賢者の石...」
ハインケルの掌には、赤く光る賢者の石
「確かにこれがあれば勝てるかもしれない
でも...っ!」
「あぁ、知ってる
こいつは人の命で出来てるってんだろ?
元の身体に戻るのにこれを使いたくないって
お前の兄貴と姉ちゃんからも聞いた
だったら...
だったら、お前の為じゃなく
世界を守るために使ってやれ...!」
「!!」
「こんな石ころになってるのに
まだ人の命として認めている
お前だから頼むんだ
俺には、分かる...っ
どんな見てくれになったって
大事なモノを守るために戦いたいんだよ
コイツらにも戦わせてやってくれ!」
ハインケルの必死の頼みだった
アルは拳を握り締める
「くっ...
...分かった...」
「ブチかましてやれ...!
アルフォンス」
ハインケルは石をアルに手渡した
アルの手の中に入った瞬間
キーン...
「!!」
≪お願いですアルフォンスさん
どうか、そのお方が言うように
私達にも戦わせて下さい≫
「貴女は...!」
現れたのは一人の女性
金の髪の女性だった
その顔はどこか見覚えのある顔
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