時の翼 2【鋼の錬金術師】

89 ページ41

「いきなりなにをするんだ！君は！！」



「大佐は下がっててください！
雨の日は無能なんですから！！」



リザにズバッと言われてしまい



ロイの頭の上に“無能”と言う文字が



圧し掛かる



「あ そか...
こう湿ってちゃ火花出せないよなあ...」



ハボックも納得



「焔も出せぬとは好都合だ
国家錬金術師」



再び全員はスカーに銃を向ける




「我が使命を邪魔する者
この場の全員滅ぼす！！」




「やってみるがよい！！」



いきなり背後から声がした



そのまま拳が下ろされる


ギリギリのところでスカーは避けた



「新手か...！」



「我輩の一撃をかわすとは
やりおる やりおる...」



数名の憲兵がエドとAの方へ走る




「全員滅ぼすと言ったな
ならばまずこの我輩を倒してみせよ！
“豪腕の錬金術師”
アレックス・ルイ・アームストロングを！」




「次から次へと...
これも神の導きか...」




「引かぬか...
その勇気に敬意を表して見せてやろう
我がアームストロング家に代々伝わりし
芸術的錬金法！！」




そう言って岩を高くに上げて落ちてきた岩を



拳で叩きつける



その岩は槍先と化しスカーの顔を狙った



しかしスカーはまたもやギリギリで避ける



ハボックと憲兵はエドとAを起き上がらせた



「奴は？」



「タッカー氏を殺害した犯人だ」



「『！！』」




「奴が！！？」



「...つか少佐！！！
あまり街を破壊せんでください！！」




「なにを言う！！
破壊と創造は表裏一体！
壊して創る！これすなわち大宇宙の法則！！」



アームストロングは筋肉を見せつける




「なぜ裸...」



ついリザが突っ込みを入れる



「むっちゃくちゃな理屈だなぁ...」



「ふん！
同じ錬金術師なら無茶とは思わんさ
そうだろう？スカーよ」



ロイはスカーを見て少々驚いているようだ



「奴も錬金術師か」



『そうか
錬金術の練成過程は
理解、分解、再構築の３つ
あの人はそれを分解で止めているんだ』



「自分も錬金術師って
それじゃアイツ自身が神の道ってやつに
背いてるじゃないか！？」

90→←88

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す