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「じゃあお父さまに治してもら...

えっ...」




グラトニーの足下に無数の黒い手が渦巻いていた




それをニヤリと笑ってみているプライド





「嫌だ...っ
嫌だよプライド」




『......っ』




嫌な予感がしたのか、




Aは側にいたエドの服をギュッと握り締める




プライドは冷徹な顔を浮かべて




黒い大きな口をバッカリと開け、




また舌で唇をベロリと舐めた




「ふっ」




ザクッ!!!!




「ごふっ!!!」




「!!!」




エドを含めて全員が中を見上げた



なんとプライドの影が大きくなり



グラトニーを口で咥えたまま



中へと影を伸ばしたのだ




ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...バキィッ!!!




「―――っ!!」




嫌な音をたてて、グラトニーを噛んだ




それに顔を引きつらせるリン




Aも同様に震える手で、服を掴む力が強くなる




グラトニーの上半身が落ちてゆく




「やだ...食べないで...っ」




泣いているグラトニーの顔が序所に消えてゆく




「痛いよ...助けて
やだ...」




サァァァ...




顔は地面へ落下する前に消えてしまった




ドッ!!




下半身が地面へと落下した



地面で待機していた他の影達が




一斉にウジャウジャと体に喰らいつく




ザァァァァァァァッ!!!!




ゴキッ!!バキバキッ!!




その黒い手は賢者の石へと向かう




ムシャムシャッ




ゴキッ!!ミシッ!バキバキッ!!




その様子を信じられないとでも言うような表情で




見ている一行




「仲間を...
喰らいやがっタ...っ!」




歯を食いしばって怒るリン



「?」



隣にいたランファンが怒りで



握り締められていくリンの拳が



グリードの盾と変わっていくのに気がついた




『―――っ!!
うぇっ!!!』




バシャッ!!




「A!!!」




Aはエドの服を掴んでいた手を咄嗟に離し




地面に足をついて胃の中の物を吐いた




あまりの惨さに気分が悪くなって吐いたようだ




手がカタカタと震え、涙も止まらない




『ハァ ハァ ハァ ハァッ
(仲間を...仲間を食べるなんて...っ)』




「あぁ
これは都合がいい
キミ達の匂いがよく分かります
一緒についてきた空腹感が
少し困りものですけどね
?」




クンクンと匂いを嗅ぐ

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作者名:いちご牛乳 | 作者ホームページ:http://なし  
作成日時:2022年7月29日 16時

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