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リンが先にグラトニーに近付き
後ろからランファンが攻撃に入った
「我等シン国の王は流脈
すなわち、気を支配して天下を動かス
王に遣える我々もまた
気の流れを読むことができル」
スゥゥ...
暗闇に、フーの面だけが浮かび上がった
側にはエドとダリウスとAがいるが
3人とも顔が引き吊っている
エドは構えているが、冷や汗を流して動こうとしない
「加えてお役目柄
夜目も利く」
フーがこちらを向いた
エドもダリウスも冷や汗を流しながら構えた
「その声は...」
『フーさん
お久し振りです』
Aも夜目が利くために誰だか分かっていた様子
カチャと面を外す
「久しいナ
小僧、小娘」
「やっぱフーじいさんか!
どうして?何でここが分かった?」
「暫く、セントラルに潜んで
様子を窺っていたのだガ
デカイ気が複数こちらに動くのを察知し
後を付けタ」
ゴォォォッ...
戦いの音が聞こえる
「すぐそこでも
デカイ気が2つぶつかっているナ」
「多分、グリードとグラトニーだ」
「ん?
グリード...
若を飲み込んだやからカ...っ」
フーは眉間に皺を寄せた
暫く目を瞑って、気配を読む
「あと、森の中にデカイ気が一つ」
「今、連れがプライドって
ホムンクルスと戦ってる...」
それにはダリウスが答えた
「うん
それと、最後にもう一つ...
近くの集落の中に、他とは比べ物にならん
何カ...」
「それ...多分エドの親っさんだ!」
「あいつか!!」
その言葉にフーは目を丸くした
「!?
お前の父は人ではないのカ?」
「...っ!
取りあえず、そっちは放っておいていい
まずはホムンクルスをどうにかしないと...」
「グラトニーの事は案ずるナ
ランファンに任せておけ」
「任せておけって...」
『!!
ランファンは機械鎧を付けてまだ
半年しか経ってないんですよ!?
無茶ですフーさん
行って加勢しないと大変ですよ!?』
Aはフーに詰め寄ってそう言った
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