時の翼 18【鋼の錬金術師】 (ページ33)

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エドが歩き出すとAを除いた３人が立ち上がる

「...よかった
理由がなんであれ、
一緒に戦ってくれるんだな」

『あ、ちょっと待ってエド』

と、エドが足を止めた

「？」

『ホーエンハイムさん
私に何か用があるんですよね？』

「あ、そうだそうだ」

『イズミさんから頼まれたとかで...』

「うん
もう一度確認するけどAちゃんは
真理の扉を見て
臓器と左腕を持っていかれたんだね？」

『......はい』

と、ホーエンハイムは立ち上がって

Aの前に座った

「ちょっと肩、触るけどいいかな？」

『？
......よくわからないけど
どうぞ』

首をかしげてそう言うA

許可を得たホーエンハイムは“失礼”と言って

片手だけをAの肩に触れた

「......Aちゃん
命も少し削られてるだろう？」

「「「『！！！』」」」

ズバリと言い当てた言葉に

５人とも目を丸くした

『...はい
一度、エドが大怪我した時に
命を代価に傷を...』

「なんて無茶な...」

『すみません...』

目を伏せるA

「やってしまったものは仕方ないよ
今も大分無理してるだろう？」

『.........』

「リゼンブールで出会ったときに
治療しておけばよかったな...
シンの国式の治療は知っているかな？」

『シンの...？』

「中を整理する」

『∑えぇっ！？
知って...ますけど...』

「知ってるのなら自分でやればいいのに」

『∑むっ、無理ですよ！！
あんな方法、自分でできる訳
無いじゃないですか！』

ホーエンハイムは苦笑い

「そうだな...あの方法は誰でも怖いか...
イズミさんからの頼みでもある
中を整理してやってくれって」

『イズミさんに
治療してくださったんですか？』

「あぁ
シグさんに殴り飛ばされちゃったけどね」

また苦笑いで頬を掻く

「Aちゃんがここまで状態が
悪化しているなんて思わなかった...
Aちゃんもまだ倒れちゃいけない
だから...」

ドッ！！！

『∑う゛っ...！！』

Aの腹に指が突き刺さった

ズズズズズッ！！

『ゴハッ！！』

口から大量の血が

「∑！！！
A！！！！」

エドは目を見開き、走った。