時の翼 18【鋼の錬金術師】 (ページ19)

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ウィンリィは工具を棚に片付ける

エドはベッドに座ったまま掌をじっと見ていた

「...もう直ぐ約束の日なんでしょ？」

「...オレもグリードから聞いた
元に戻れるチャンスでもあり
この国に大惨事が起こるかもしれない日だ」

ウィンリィは別の箱をゴソゴソと片付けている

「なぁ」

「何？」

「ばっちゃんとデン連れて
外国に逃げとけ」

「！！！」

ドゴッ！！！！

『！！！』

「∑ごふっ！！！」

エドの顔面にスパナで攻撃

思いっきり顔面を殴りつけるウィンリィ

かなり怒っている様子

「逃げろって何よ！！！
身内だけ逃がしてどうすんの！！！」

「あイッテェ...」

「あんたはこの国がどうにかなっちゃうのを
止められないの！！！？」

ダンッ！！

「止めてやるよ！！！
止めてやるけど、
万が一って事もあるだろうが！！！！」

「万が一も億が一も無い！！！」

２人は顔を見合わせて怒鳴りあう

『.........』

Aは眼を丸くして２人を見ていた

「あいつら
とんでもない事やろうとしてるんでしょ？
そんなのぶっ潰して
この国守ってよ！」

「！」

「そんで！
エドもアルもAも
元の身体に戻って帰ってきてよ！
その為ならあたし、何でもするよ！？」

『ウィンリィ......』

エドもAも眼を丸くして驚いている

するとAが２人を見て、何かに気がついた

『......
(あれ......？
エド、いつのまにかウィンリィより背
高くなってる...)』

元々エドより少し身長が低かったAも

薄々気がついてはいたが、

以前までエドより背が高かった

ウィンリィとエドの背を比べて

今、やっと実感した様子

「......ったく...
簡単に言いやがってよ...」

「なによ！！
弱気になるなんて
あんたらしく...！」

エドがシャツを持って部屋から出て行こうとする

「ちょっと！エド！！」

「な―――ほ
ギャーギャーうるせぇ女だな」

「エド！！」

ガチャン

「.........」

『......ウィンリィ...』

「あ...ごめんね」