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「得意の銃を抜かないのは
良い判断です
貴女では私に勝てません」
リザの背後から、無数の黒い手が忍び寄る
ゾゾゾゾゾゾゾゾ...
「あなたもグラトニーと同じホムンクルス...
...いえ...グラトニーとは
比べ物にならないプレッシャーを感じるわね」
その黒い影はセリムから伸びている物
「奴と同じレベルだと思われるのは損害です
私の名はプライド
始まりのホムンクルス」
回りの影には
目や歯がニヤリと笑っていた
「...はじまりのホムンクルスと言ったわね
それはどういう意味？」
「言葉通りです」
「...！！」
ついにリザの足に黒い手がまとわり付いた
「少しでも情報を聞き出そうってわけですか...
本当に度胸がありますね」
リザの足から手、そして首。顔に手が伸びる
「あなた
こちらの仲間になりませんか？」
「仲間...？
駒が欲しいだけでしょう」
「そうですか...残念です
じゃぁ...」
すると影はリザの身体を締め付けた
そして頬に切り傷を作る
「無駄な脅しは止めてくれないかしら
人質を殺しては
意味がないでしょう」
「ふふっ
よく分かってますね」
サァァァ...
黒い手は引き下がって、セリムの方へと戻った
「でも
ホークアイ中尉
私はいつでも貴女の影から見ています」
「！！！」
リザはやっと今、後ろを振り返った
しかしもう誰もいなかった
「...っ」
嫌な汗がまだ流れ出ている
そして頬からは血が。
――――――
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