ep.6 ページ7
『私が魔法使いになること、お父様とお母様は喜ぶかな…』
「きっと喜んでいるよ。君が自分の意思で決めた事だ。反対などしないだろう。私も君がホグワーツに入学すると決めてくれて本当に嬉しかったよ。この先、どんな魔法使いになるのか楽しみだ」
『ねえ、アルバス。もっとお父様の事聞きたい。教えて』
「そうしたいが、もう夜も遅い。明日はミネルバと入学に備えて買い物に行くんだ。早く寝なければミネルバに怒られてしまうぞ」
そう言われ私は拗ねるように頬を膨らませる。
それが何とも可愛らしくてアルバスはAを優しく抱き締める
「私は、君の本当のお父さんではないが…実の娘のように君を想っている。何か困った事があればいつでも頼りなさい」
『……っ…うん、ありがとう』
小さな子供をあやす様に背中を優しく撫でられる
その優しさが心に染みて自然と涙が滲む
「さぁ、もう寝なさい」
『はぁい、おやすみなさい』
「おやすみ」
Aが2階へと登っていくのを見送ると、ポケットから一枚の写真を取り出す。その写真にはアルバスと男性と女性、三人が笑いあっていた。
「ジェイ……ヘレナ……私は君達の期待に応えられるだろうか…」
アルバスはそっと写真に映る男女にそっと呟いた。
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━━━━━━━━━━コンコンっ
「おはよう、アルバス」
「やぁ、ミネルバ。少し待っていてくれないか？まだ準備に手間取っているみたいなんだ」
「ええ、構わないわ」
玄関をノックされ、開けるとミネルバが立っていた。
アルバスはミネルバに一言断りを入れるとAが準備しているであろう部屋へと向かう。
「A、ミネルバが来たよ。もう出れそうかい？」
『わわわっ、待って！髪の毛が中々纏まらなくて…』
鏡の前で座って髪を結っているAは上手くいかないのだろう。何回も何回も解いていた。アルバスはため息を吐いて杖をAの髪に向かって振る。すると綺麗なブロンドヘアが上にひとつ結びをしてリボンが巻かれる。
『凄いっ！魔法って素敵ね！』
「感心してる場合ではないよ。ミネルバを待たせている。早く向かうんだ」
『そうだった！』
バタバタと慌ただしく階段を降りてミネルバに向かっていく。
『おはようございます！』
「おはよう、準備はいい？行きましょう」
『はい！』
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作者名：Lia | 作成日時：2023年6月29日 19時
