ep.42 ページ43
やってきたのはアルバスの部屋。
ニュートは更に困惑したような表情を浮かべていた。
コンコン…と扉をノックするとアルバスが扉を開ける。
「やあ、Aとニュート。こんな時間にどうしたんだ？」
『アルバスに話があるの。入ってもいい？』
ダンブルドア先生の事を"アルバス"と呼んだ私にニュートは驚きの表情を浮かべていた。アルバスは扉を大きく開き、私達を中へ招き入れた。
「お茶でも入れよう。君たちは好きな所に座ってくれ」
私達は近くの椅子に座り、アルバスが目の前のテーブルに紅茶を入れて持って来てくれた。
「それで、話とは？」
『夏休みにニュートの家に遊びに行きたいんだけど、行ってもいいかな？』
そう言うと、アルバスは少し黙り込んでしまった。
じっとニュートを見つめるアルバスは少し微笑んだ。
「いいよ。いっぱい楽しんできなさい」
『やったー！！』
「ただし、ご迷惑をお掛けしないこと。何かあったらすぐに知らせること。出来るかい？」
『うん！任せて！』
私はアルバスから許可が得られ、腕を上げて大きく喜んだ。
ニュートは気になり過ぎて思わず私の腕を掴んだ。
「ちょ、ちょっと待って。Aの親戚の人ってダンブルドア先生…？じゃあ、君はダンブルドアの血が流れてるの？」
『あ……そっか。言ってなかったね。私の父とアルバスがお友達で、父がアルバスに私の事を頼んでたみたいなの。それでホグワーツに通う為にアルバスが私の親の代わりをしてくれているの。だから親戚と言っても私とアルバスは血の繋がりも無ければ親戚でもないの』
「でも、私はAの事を実の娘のように大切にしている。ニュート、君に大事な娘を預けるんだ。何かあったら君が守ってあげなさい」
「…分かりました」
ニュートはアルバスの言葉に力強く頷いた。
何だかその様子がとても嬉しかった。
「日程はまた決まり次第知らせてくれ」
『はーい、お邪魔しました』
「またいつでもおいで」
「……失礼します」
私達はアルバスの部屋を出て、ハッブルパフの寮へと向かう。
『良かったね、許可が得られて』
「うん…それにしてもびっくりしたよ。ダンブルドア先生が君の親代わりだったなんて…」
『本当は内緒なんだけど、ニュートになら言っても大丈夫って自信があったから！』
にっこりと満面の笑みを浮かべるとニュートも笑みを返してくれた。
今年の夏は楽しい日々になりそうです。
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作者名：Lia | 作成日時：2023年6月29日 19時
