大切な人を守る為に《ﾌｧﾝﾀﾋﾞ》 (ページ13)

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ep.12 ページ13

ゆっくりとミネルバの元へ歩き、不安そうにミネルバを見つめる
それを汲み取ったミネルバがそっと私の肩を抱いた

「大丈夫。帽子がきっと貴女に合う寮を決めてくれますよ」

そう言うと、私を椅子に座らせ帽子を被せる
頭の上の帽子はうーん、と唸り始めた

《ほう、お前さんはあのロイス家の娘だね。お前さんの両親はどちらもハッフルパフの生徒だった。大地のように寛容な心を持ち、正直で穢れを知らない。友好的ではないが、その心優しき性格が生き物全てを照らしてくれる。……ここに決まりだ。ハッフルパフ！！》

わあっ！！と生徒たちから歓声があがる
私はハッフルパフのテーブルへ向かうと先輩方が私の周りに集まり始めた

「よろしくな！」

「とても可愛いわね！よろしく！」

先輩方に揉みくちゃにされてどうしたらいいか分からず戸惑っていると、先輩方の隙間から私は引っ張り出された。引っ張った相手は先に座っていたニュートだった

「A、大丈夫？」

『助けてくれてありがとう』

「ううん、引っ張ったりしてごめん。痛くなかった？」

『全然！それよりニュートと同じ寮になれて嬉しい！これからよろしくね！』

「う、うん………よろしく……」

ニュートは照れ臭そうに私から視線を逸らした
校長先生の話になり、皆と同じく前を向くと校長先生の後ろのテーブルに座っているアルバスと目が合う
こちらに気づいたアルバスは私に優しく微笑んでくれた。
私は照れながらもアルバスに小さく微笑み返した

こうして、ホグワーツの入学式が終わった。

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入学式の後、寮に案内された私達はそれぞれの部屋へと入っていく。

自分の部屋に入ると、ルームメイトが既に仲良くお話をしていた。私は邪魔にならないように自分のベッドに座り、本を取り出して読むことにする。

「ねえ、何読んでるの？」

ルームメイトの1人が私に声を掛けてきた
びっくりして本をベッドから落としてしまい、その子の足元に転がって行った。

『あっ……ご、ごめんなさいっ…』

「こちらこそ驚かせてしまってごめんなさい」

はい、とその子は私に本を返してくれた
本を受け取り、女の子を見ると黒髪のショートボブの可愛らしい女の子だった

「私はリオン・ハイラー。貴女は？」

『わ、私…は、A・ロイス…』

「よろしくね、A」

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