大切な人を守る為に《ﾌｧﾝﾀﾋﾞ》 (ページ11)

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ep.10 ページ11

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いよいよ、ホグワーツ魔法魔術学校の入学式の日

私はアルバスと一緒に先にホグワーツに入っていた
アルバスの部屋の椅子に座り、足をぷらぷらとさせていた
そこへ、どこかへ行って部屋にいなかったアルバスが戻ってきた

「新入生達が到着したみたいだ。君もそろそろ行きなさい」

『……』

「なんだ？不安そうな表情をしているな。緊張しているのかな？」

アルバスは未だに暗い顔をして座り込んでいる私を見つめる
そんな私を見て、アルバスはポケットから何かを私に渡す

「A、入学おめでとう。これは私からの入学祝いのプレゼントだ」

私は受け取り、包み紙を開けると、中には眼鏡が入っていた
しかし、私は目は悪くないし、アルバスの意図が読めなかった

『眼鏡……でも、私目は悪くないよ』

「レンズは入ってないよ。眼鏡越しであれば人と接する事が少し楽になると思ってね」

『なるほど……』

確かに、直接見るよりも何か物を通して見れば怖くないかも。

私は納得して眼鏡を掛けてみる
アルバスは満足そうに笑ってくれた

「うん、似合ってるよ」

私は思わず頬を赤く染める
すると、部屋の扉がノックされミネルバが入ってきた

「A、そろそろ行きますよ」

『は、はいっ！』

私は緊張した声で返事をして立ち上がる
ミネルバの前に立つと、じっと私を見つめてきた

『な、なに？』

「とても似合っていますよ。これは私からのお祝いです」

ミネルバは柔らかく微笑み、私の手に物を乗せる
可愛らしい、白い花のヘアピン
嬉しくて思わずミネルバを見上げた

『可愛いっ！ありがとう、ミネルバ！』

お礼を言って右側の髪にヘアピンを付ける
今までこういう女の子らしい物を身につけて来なかったので少し恥ずかしくなってしまった。

「とても可愛いですよ、さぁ！皆さんお待ちです。行きましょう」

私の背中を押して部屋から出る
ちらりと後ろを振り向くとアルバスがこちらに小さく手を振っていた。私も小さく手を振り、ミネルバの後を着いていく。

大きな扉の前には大勢の新入生達が立ち止まっていた
私もその人混みに紛れ込み、扉の前に立つ

そういえば、ニュートはいるのかな…？

キョロキョロと辺りを見渡すが、それらしき人物を探すが見つけられない。少し残念と同時に不安が再び蘇る。
そして、遂に、大きな扉が開かれる。

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