美少年の紅一点は浮所と不仲です ３

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ドアの前に立つと龍我の声が聞こえる。


私と謙杜の話をしているみたいだったから私は静かにドアを開ける


浮所「また付き合えばいいんじゃない？」


浮所の言葉に頭が真っ白になる


「…それ本気で言ってるの？」


言葉をやっとの事で絞り出す


浮所「…本気だよ笑」


浮所「また付き合って笑、キスでもなんでもしてればいいんじゃね？笑」


気づいたら浮所の頬を叩いていた


「…浮所にだけは、浮所にだけはそんな事言ってほしくなかった、」


まるで私のことなんて恋愛対象にないからそんなこと言ったように聞こえて。


このままだとみんなの前で涙が零れそうになったから、


逃げるように楽屋を出た。


誰もいない廊下のすみにうずくまって1人で泣く


音を立てないように、バレないように。顔が腫れないように、バレないように。


止まれ、止まれ、と思えば思うほど意志とは逆に涙が溢れる。


遠くから足音がしてバレないように物陰に隠れる


那須「A」


隠れても無駄だよといいながら私の前に雄登がしゃがみこむ


「…雄登」


那須「泣いていいよ。俺しか見てないから。」


那須「話したいことあるなら話して。聞くから」


「浮所にあんなふうに言われるとは思わなかったっ、言われたくっなかった、っ」


雄登は私の頬に流れる涙を拭いながら黙って話を聞いてくれる


私は立ち上がりながら話を続ける


「こんなに、辛い、気持ちに、なるならっ、恋なんてしたくなかった…」

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