東京卍彼氏集second

松野千冬 ページ8

「おい、ぶす」

『ｯ！！！ばか！嫌い！』

「本当のことだろ、お前可愛くねぇし」

タ「おいおい、千冬……」



帰り道、後ろから大好きな声が聞こえたと思えば
突然の悪口のオンパレード



いやこれ本当に
付き合っている彼女にかける言葉か普通…




『知らない』

「うっわ、可愛くねぇー！笑」

タ「千冬…それは、ちょっと言いすぎじゃ…」



毎日ブスブス、心に刺さってますよ！！
なんでそれなら私の告白OKしたんだよ！！



『そんなに言うならなんで私を彼女にしたの！』

「んー？ノリ？」

タ「おい！！千冬！！！」

「んだよ、相棒」




ノリ、とか酷くない？？
本気で好きで告白したのに


私、遊ばれてたんだね
私だけ舞い上がっててバカみたい




「いつもみてぇに言い返せよ」

『〜ｯ…』

タ「Aちゃん！」

「！？」



目から涙が止まらない。
辛い。こんなに好きだったのに、


思い返せばこの4ヶ月恋人らしいこと全くしてない
それに好きなんて言われてない。



『最低ｯ、』



思いっきりビンタをして走って帰る


少し痛かったかな、なんて
胸がチクリと痛むが気にせず走る



「おい！！待てって！！！」

タ「千冬やりすぎだぞ！」

「やべぇ…まじで……」

タ「照れ隠しじゃねぇよあんなの…」

「俺、謝ってくる！」

タ「行ってこい！」



_______________________________



千冬の団地の前まで来て、体力が尽きた
あと少し歩けば自分の家



もうここまで来れば追いかけてきてなんて



「捕まえた」

『ｯ！』



手首を掴まれて肩で息をする千冬



『…離して！』

「いやだ。」

『私の事好きじゃないのにもて遊ばないでよ！！』



ボロボロと流れる涙なんてお構いなく話す



「いつ好きじゃねぇって言った？？」


ドンッ



マンションの壁に押し付けられた



『ブスなんでしょ、気持ち悪いんでしょ！』

「あーうるせぇ…」

『だったらもうわt…ｯん、』



私と別れて、の言葉が塞がれた。

キスされてると理解した時
顔が一瞬で赤く染まるのが分かる




角度を変えて何度も口付けられる
時折漏れる吐息が本当に色っぽくて



「ｯ…ﾊｧ……ｧん……」




全身が痺れる。
しばらく彼に浸っていると




「言いすぎた、悪ぃ…」

『…ｯはぁ…はぁ』

「ブスとか1ミリも思ってないから」




むしろ可愛くて取られそうで心配してる。
そう言われて抱きしめられた



「ちゃんと好きだから」




ポンポン、と頭を撫でられた

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