37話 ページ8
エ「お?どうした?かかってこいよ、猿どもが‼なんだぁ?怖気づいたのかぁ?」
忍「くそっ……‼」
黒トリガーとは、誰かの意志がこもった大切なものだ。作り手は死んでも、その意志はトリガーの中で生き続けるんだ。私はそれが良く分かる。
だから……だからこそ……
エ「玄界の猿どもも、大したことなかったなぁ‼ははははは‼」
『……おい……』
ここでコイツの腐った性根を叩き直してやる‼
忍田side
『……おい……』
ずっと黙っていた倉橋が突然そう言った。
それは普段の彼女とは全く異なった暗く、低く、冷たい声だった。
エ「ああん?なんだぁ?」
『あなたは……なんのためにそのトリガーを持っているの?』
なぜそんな突拍子のない疑問を問いかけているのだろう?
エ「そりゃぁ、てめぇらみてぇな雑魚を蹂躙するかもために決まってんだろ?それ以外にどんな理由があるってんだ?」
この近界民もずいぶんといかれているな。
『ふざけないで‼』
忍&諏&笹
「「「⁉」」」
エ「ああん?」
私たちは、驚いた。彼女は普段このような大声を出したりしないのだ。
『黒トリガーはどうやって作られるか知ってる⁉黒トリガーは作り手の全ての力が込められているの‼黒トリガーを作った作り手の命は無くなっても、その意志はずっと……ずっとずっと、トリガーの中で生き続けるの‼』
彼女は涙を流していた。
エ「……だから、なんだってんだ?」
『あなたのその黒トリガーにだって、誰かの心がこもっている。そのトリガーの作り手は、自分の力が雑魚を蹂躙するのに使われることなんて望んでない‼私には、それが分かるの‼』
先程から彼女の周りにブルーの光が見えている。いったい何が起ころうとしているんだ?
『私のトリガーは……本当は戦うためのものじゃないの……』
エ「……?」
彼女の周りの光が強くなっている。
『"海光"の真の力……思い知りなさい。』
彼女の目が光る。
『我が力……皆の助けになれ……』
諏「おいおい……何が起こっているんだ?」
笹「……倉橋さん?」
諏訪隊は呪文のようなことを言い始めた彼女を見て唖然としている。
『生命の母なる海よ。どうか我らにご加護を。愚か者に制裁を。』
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作者名:☆黒猫☆ | 作成日時:2018年5月26日 11時