全日本男子達のコイワズライ【*Short story】

episode 30 【西田有志】® ページ32

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お気に入りの洋服を着て、ナチュラルに化粧を済ませる。


髪の毛はウェーブ巻き。最近好きなんだよね。この髪型



「いってきまーす」


一人暮らしなのについ言ってしまうのは実家のクセが抜けない。




集合時間の5分前に着こうと思って行ったら、西田くんはすでにいた。



「ごめん〜西田くん待ったよね」



『全然ですよ！Aさんと早く会いたいなって考えてたらなんか早めにきちゃいました！』



あーーそうゆうとこだよ西田くん
あぁ恥ずかしい

今日耐えれるかなああ…



いきましょ！とさりげなく手を握られて恋人繋ぎ。



「…っ」



『…とりあえずお昼ご飯食べましょう！』



と連れてこられたのはおしゃれなカフェ


「っっっかわいい〜！！」



自分が働いているからか、めちゃくちゃ内装とか見てしまう。



間接照明の使い方とか、机のレトロ感とか…



「西田くん、なにここ！？めっちゃ穴場じゃん〜！」


『Aさんが喜ぶかなと思って調べました！


ここ飯もうまいんですよ！』



西田くん。ナイスすぎるよ



言う通りご飯もめちゃくちゃ美味しくて、



お会計も全部払ってくれた。


「いやさすがに、半分出すよ！」


『俺に奢らせてくださいっ！！』


「今度なんかでお礼する」


『そうしてくださいっ』


西田くん粘り強い攻防戦に負けてしまった


今度クッキーでも作ろうそうしよう。





お店から出ると



『うわっ雨！？』


ざあざあと大粒の雨がアスファルトへ叩きつけられる。



『…俺の家ここから近いんで、来ますか？』



「あ、うん…」


『あっ、別にやらしい意味とかないですからね！？！？』


「あはは分かってるよ」



焦る西田くんも可愛いなぁ



2人で走りながら西田くんの家に向かう。


『すいませんあんまり綺麗じゃないんですけど…』



男の子らしい殺風景な部屋。


必要なものしか置いていない感じ。


それでも棚にはバレーの本や雑誌、壁には石川祐希くんのポスターが貼られている。



本当に好きなんだなあ。



『俺飲み物とタオル取ってきます。

適当に座っといてください』



「うん…」



て、適当？一番悩むんだけど



とりあえず机が置いてあるラグに座る。





『お茶か牛乳しかなかったんでお茶持ってきました』



「牛乳！？すごいね(笑)」




カランと氷がガラスにぶつかる音が鳴る。

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