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6話 ページ6
なんて風にバルバッドへ行ったこともありましたねぇ
シンと過ごした日々は今も簡単に思い出せます
死なせないと、助けると救いの手をさしのべてくれた彼
好きだと、愛していると微笑みながら愛を乞うてくれた彼
瞼を閉じれば頬を朱に染め付き合って欲しいと言われたことが甦ります
ああ、そう
シンに告白されたのもこんな星空が輝いていた夜でしたね
木々の隙間から洩れる月や星の光に目を細めます
「はぁ………
もう、ここはどこですかぁ……？」
少し黄昏てましたが
私、今、森の中にいます
どこだ、ここ……
記憶を探ってもおかしなところはどこにもなく、ベッドで寝た記憶ならありますが……
幼少時に身に付けたおかげで五感は鋭く、気配には人一倍敏感だと自負しています
五感はファナリスと同等とシンも言ってくださいましたし
ですから、誰かが侵入して私に干渉したとは考え難い
それでも、いえ、それだけなら
私はこれほど混乱しません
意味がわからない！
私を殺したいのならとっくに殺されているはずです
私を失脚させたいのならこんな手の込んだことをせずともできます
私を利用したいのならこんなところにひとりで放置しません
何より、私を子供にする必要はありません
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作者名：ベル、マモ受けっていいよね | 作成日時：2018年7月21日 20時
