この手で掴む【銀魂】 (ページ6)

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10円落として泣いてる子供見ると私まで泣きそうになるページ6

～次の日～

貴方side

はぁ…………

私は深くため息をついた。

まさかあいつと再び顔を合わせる日が来るとは思っていなかった。

私達は攘夷戦争後、みんなそれぞれ違う場所に進んでいった。一応警察庁に務めているので、あのバカ2人が相変わらず攘夷活動をしてるのは知っていたが、銀時もかぶき町にいたとは…

松平がいつものようにキャバクラ「すまいる」に行くのを見届けたあと、少し散歩でもしようと思いかぶき町を歩いていた。
古い駄菓子屋を通り過ぎた時だった

？「ない…ないアル……。ポケットに入れてたはずの10円がないアルゥゥゥゥ！！これじゃ酢昆布買えないネェェェェ!!!!」

まるで、この世の終わりかのような顔をして泣き叫ぶ少女がいた。

(10円であんなに泣き叫ぶ子供初めて見たな……。)

サーモンピンクの髪に、赤いチャイナ服を着て傘をさした少女。

あまりに泣きすぎて、周りの人はドン引きして少女に近づこうとしない。少し気の毒に思い声をかけてみることにした。

私は少女に近づき

貴「君…大丈夫か？」

私の声に気づいたのか少女は顔をあげた。

？「……私、せっかくの給料なくしちゃったアル…。」

給料？まだ成人もしてない少女なのに働いてるのか。

まわりを見渡したが、彼女の10円は見つからない。仕方なく私は自分の財布から10円を出し、少女の手に握らせた。

？「え、ほんとにいいアルか!?」

少女は自分の手に握った10円と私の顔を交互に見ながら聞いてくる。

貴「あぁ、いいよ。ここら辺には君が落とした10円も見当たらないし、また見つけたら届けに行くよ。」

そう言い、少女に微笑んだ。

？「ありがとうアルゥゥ!!!!!!この借りは一生返しても返しきれないネ!!!!」

そう言いながら抱きついてくる。……子供の目は純粋でかわいいから好きだな…

神「お姉さん、警察アルか？税金泥棒にも良い奴はいるアルな。私、神楽いうネ！」

貴「神楽ちゃんか…いい名前だね。私は茜。」

神楽と名乗る少女は目を輝かせながら言ってきた

神「私、茜に恩返ししたいネ！私が住んでる万事屋に来るヨロシ!!」

貴「万事屋…？神楽ちゃん1人でやってるのか？」

神「ううん！銀ちゃんと眼鏡の3人でやってるアル!!」

銀ちゃん………なんか…引っかかるけども…あんなマダオが仕事なんか出来るわけないか…

神「茜!!早く来るアル!!」

そう言いながら少女とは思えない怪力で私の腕を引っ張る神楽ちゃんにほぼ引きずられながら万事屋に向かった。