脇だけ洗っときゃいいんだよ 脇だけ ページ20
茜「そよ姫が家出…？」
松「あぁ、今朝そよ姫が中々起きねェと心配した女中がそよ姫の部屋に行ったんだってよォ、そしたら布団はきれェに畳まれて、置き手紙だけが残されてたらしい。」
そよ姫様は将軍である徳川茂々様の妹
将軍様はよく松平とお忍びで出掛けているが、そよ姫は籠の中の鳥。つまり、外には一歩も出して貰えないのだ。そよ姫も年頃の女の子、家出する気持ちも少し分かるかもしれない。
茜「まぁ、家出したくなるのも無理はないでしょう。今度はそよ姫の変装でもするか…」
松「茜ちゃん、子供にまで化けれんのかァ？そりゃすげーなァ。あ、今度将ちゃんとキャバ行くからまた変装頼むわ。」
茜「まったく…私の変装なんかに頼ってたらいつかバレて外出禁止令出されますよ。」
茜は呆れたようにため息をつき
茜「そよ姫の捜索はとりあえず真選組と私で探してきます。」
松「あァ。頼んだぜェ。」
私はそよ姫の写真を持ち、松平の部屋を出た。
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茜「つちかた、暑そうだな。いっその事そのＶ字前髪キャラなんて捨てて、坊主デビューした方がいいんじゃないか？」
茜は汗をダラダラかいて自販機からコーヒーを取り出している土方に声をかけた。
土「オメーは暑くねーのかよ、んな格好で。」
茜を指しながら聞いてくる茜の服装は普段と変わらない警察庁の制服。
茜「暑いに決まってんだろ。分かってるくせにんな事聞くんじゃねーよ。」
暑さのせいか逆ギレし始めた茜。
土「クソッ…何でオレたち警察の服はこんなに厚着なんだよ。おまけにこのクソ暑いのに人捜したァよ…てめーらの部下で捜しゃいいだろ。」
土方も暑さのせいか逆ギレし始めた。
茜「は？私の可愛い部下にそんなことさせるかよ。どーせ道連れにするなら真選組かな〜って思っただけだ。」
土「てめェ…やんのかオイ」
茜「怒りの矛先は私ではなく、この暑さに向けるべきだと思うが？」
二人で睨み合っていると背後から誰かが近づいてきた。
沖「そんなに暑いなら、夏服作ってあげますぜ土方さん…」
土方は沖田の気配に気づいたのか、沖田から振り下ろされる剣をスレスレで避けた。
沖「あぶねーな、動かないでくだせェ ケガしやすぜ。」
沖田はいつものポーカーフェイスで振り下ろした剣を持ちなおす。
土「あぶねーのはテメーそのものだろーが何しやがんだテメー!!」
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作者名：あかお | 作成日時：2020年5月16日 1時
