▲ ﾄﾞﾗｺ ﾏﾙﾌｫｲ ▽ 1 ページ5
..
.
少なくとも、5人には誘われるはずよ。
そう思い続けて早二週間がたつ。三大魔法学校のダンスパーティーまでもう一週間を切った。
……いまだ、私に声をかけるものは現れない。
「誰でもいいから、誘ってよ」
授業中、焦りと惨めさで、思わず私は独り言をもらした。
「誰からも誘われてないんだな」
はっとして横をみると、皮肉混じりに笑う彼の姿が。
「……ドラコ」
いつから隣にいたのか、彼は私の隣でまだ笑ってる。
「冷やかしのつもり？」
私は目線を教壇に立っている先生に戻した。それでも、彼はまだ話しかけてくる。
「今度はなによ」と言いかけて、思わず固まってしまった。
「可哀想だから誘ってやろうか」
目を逸らしながら、彼は言った。らしくもなく、顔を赤くして。
いつも人を見下して、憎たらしくて、最低なドラコなんかに。
「し、しつれいね！」
少し声を出してしまったけれど、運良く先生には気づかれていないようだった。
「失礼だ？人がせっかく誘ってやってるって言ってるんだぞ
君は多分残り物だからね」
今まで赤かった私の顔はその一言で途端に元に戻る。
一瞬、ドキっとした私の気持ち返してほしいくらいよ。
やっぱりドラコは優しくなんてないわ。
「あなたの助けなんて要らないわ！」
本当、ムカつくやつだわ。きっと、一緒に踊って、ダンスが下手くそだったなんて言って馬鹿にする気ね。
「ふん」
ドラコの誘いを断ると、彼は鼻で笑って、絶対後悔するだなんて。
誰がするもんですか！
．．
．
授業が終わり、ドラコたちを置いて一人で渡り廊下を歩いている途中、後ろから声をかけられた。
「A！」
ハリーだった。
寝癖でもついているのか、頭を押さえながら彼は近づいてきた。
いつもはドラコたちといるから、あまり話す機会はないけれど、合同授業なんかでは彼とよく隣の席で授業を受けている。
「どうしたの」
ハリーは私に駆け寄ったせいで乱れた息を整えてから、言った。
「ダンスパーティーの相手はもう決まった？
もしまだ決まってないなら、一緒に踊れないかなって」
もうあと一週間だし、ハリーも誰かに断られたのだろう。
それでもドラコにはいい顔ができる。
私は残り物じゃないってこと、ドラコは納得するしかないはずよ。
▲ ﾄﾞﾗｺ ﾏﾙﾌｫｲ ▽ 2→←▲ ﾄﾑ ﾘﾄﾞﾙ ▽ 2
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 104人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
サファイヤ - 読んでてドキドキしました!出来ればスネイプ先生も書いてくれますか? (2019年1月3日 1時) (
レス) id: 75055d99b4 (このIDを非表示/違反報告)
うめだ(プロフ) - ゆかりなさん» はい！もちろんですー！！（多分後者の方になると思います）更新したらぜひぜひ読んでください (2018年12月31日 8時) (レス) id: 8751530990 (このIDを非表示/違反報告)
うめだ(プロフ) - ミウさん» わー！ありがとうございますー！！ドラコの話は一応あれで終わりなのですが、二人のその前の話をのせられたらなあと思っているので、更新したらぜひぜひ読んでください (2018年12月31日 8時) (レス) id: 8751530990 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかりな - リクエストいいですか？セドリックの救済か甘々の話が見たいです！作者さんが描きやすい方をお願いします！ (2018年12月27日 21時) (レス) id: 1df12e5f71 (このIDを非表示/違反報告)
ミウ(プロフ) - ドラコの最新話、続きが気になります！とっても好きです♪ (2018年12月26日 7時) (レス) id: 61eb998101 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：うめだ | 作成日時：2018年9月30日 17時
